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添付文書 | アボビスカプセル25・50

目次[アボビスカプセル25・50 添付文書]

消化管運動機能賦活剤

**

アボビスカプセル25

アボビスカプセル50

*アクラトニウムナパジシル酸塩カプセル


ABOVIS

**2009年8月改訂(第6版、規制区分の変更)

*2008年1月改訂(一般的名称の変更に伴う改訂)

貯  法:室温保存

使用期限:外箱又はラベルに表示の期限内に使用すること

日本標準商品分類番号
871231
25mg 50mg
承認番号 (56AM)675 (56AM)676
薬価収載 1981年9月1981年9月
販売開始 1981年9月 1981年9月
再審査結果 1988年9月

[禁忌(次の患者には投与しないこと)]

1.気管支喘息の患者
〔気管支を収縮し、喘息発作を誘発するおそれがある〕

2.甲状腺機能亢進症の患者
〔心房細動を誘発又は悪化させるおそれがある〕

3.消化性潰瘍(活動期)の患者
〔潰瘍を悪化させるおそれがある〕

4.てんかんの患者
〔痙攣を増強するおそれがある〕

5.パーキンソン病の患者
〔症状を悪化させるおそれがある〕

6.徐脈等の著明な迷走神経亢進状態にある患者
〔迷走神経亢進状態をさらに悪化させるおそれがある〕

7.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない(「5.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照〕

*[組成・性状]

販 売 名 アボビス®カプセル25 アボビス®カプセル50
成   分 アクラトニウムナパジシル酸塩
含   量
(1カプセル中)
25mg 50mg
添 加 物 トウモロコシデンプン
カプセル本体:酸化チタン、青色1号、ラウリル硫酸ナトリウム、ゼラチン
色 ・ 剤形
(キャップ・ボディ)
不透明な淡青色の硬カプセル剤
外   形
(4号)

(3号)
大きさ(mm) 長径:14.5、短径:5.3 長径:15.9、短径:5.8
識別コード
(PTP)
AV G 25 AV G 50

[効能又は効果]

次の場合における消化器機能異常(悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満感)

慢性胃炎、胆道ジスキネジー、消化管手術後

*[用法及び用量]

通常、成人1回アクラトニウムナパジシル酸塩として25~50mgを1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。

[使用上の注意]

1.重要な基本的注意

本剤には副交感神経刺激作用があるので、その点に留意して使用すること。

2.相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
抗コリンエステラーゼ剤 本剤の作用が増強されることがある。 抗コリンエステラーゼ剤により本剤の代謝が抑制される。

3.副作用

承認時までの調査では、副作用(臨床検査値の変動を含む)は787例中20例(2.54%)であった。また、承認後6年間(1981年6月~1987年6月)の使用成績調査では、11,563例中82例(0.71%)であった。
再審査終了時において、副作用は総症例12,350例中102例(0.83%)に認められ、発現件数は165件であった。その主なものは、下痢16件(0.13%)、悪心16件(0.13%)、腹痛15件(0.12%)等であった。
なお、次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

種 類0.1~1%未満0.1%未満
過 敏 症 発疹、そう痒感
消 化 器 腹痛、下痢、悪心 嘔吐、胃部不快感
胸やけ、便秘、食欲不振
腹部膨満感、軟便
唾液増加
精神神経系 眠気、手指振戦
そ の 他 動悸、けん怠感、発汗

4.高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、用量に留意すること。

5.妊婦・産婦・授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

6.小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

7.適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

[薬物動態]

ヒトにアボビスを経口投与すると、その塩基部分と酸基部分は別々の吸収・代謝過程をたどるものと思われる。塩基部分は消化管から速やかに吸収され、そのピークは投与2~4時間後と推定される。また、酸基部分は消化管からほとんど吸収されず、そのパターンはマウス及びラットとほぼ同様で糞中に排泄されるものと思われる1)

[臨床成績]

国内の医療機関26施設で行なわれた一般臨床試験では、内科及び外科合わせて652例について効果が検討され、その内訳は慢性胃炎380例、胆道ジスキネジー99例及び外科(消化管手術後の愁訴)173例で、これらの疾患における主な愁訴に対する臨床成績の概要は次のとおりである。
なお、1日投与量は主として慢性胃炎で75~150mg、胆道ジスキネジー及び消化管手術後で150mgであった。

(1)慢性胃炎

慢性胃炎における愁訴の改善率は悪心75.6%(99件/131件)、嘔吐72.2%(13件/18件)、食欲不振75.9%(170件/224件)、腹部膨満感(もたれ)72.2%(197件/273件)であった。また、慢性胃炎に伴う愁訴を対象とした二重盲検比較試験(50mg×3回/日投与)の結果、本剤の有用性が認められている2)

(2)胆道ジスキネジー

胆道ジスキネジーにおける愁訴の改善率は悪心84.2%(16件/19件)、嘔吐100%(3件/3件)、食欲不振65.8%(25件/38件)、腹部膨満感(もたれ)72.7%(32件/44件)であった。また、胆道ジスキネジーに伴う愁訴を対象とした二重盲検比較試験(50mg×3回/日投与)の結果、本剤の有用性が認められている3)

(3)消化管手術後

消化管手術後の愁訴に対する改善率は悪心90.0%(36件/40件)、嘔吐100%(15件/15件)、食欲不振78.8%(82件/104件)、腹部膨満感(もたれ)81.5%(220件/270件)であった。また、消化管手術後に伴う愁訴を対象とした二重盲検比較試験(50mg×3回/日投与)の結果、本剤の有用性が認められている4)

[薬効薬理]

1. 胃内容物排出作用5)6)

健康人を対象にして胃内容物排出作用を検討した結果、アボビスは胃排出の遅い例において促進作用が認められている。また、胃排出能の低下している慢性萎縮性胃炎患者を対象にした胃内容物排出作用をアセトアミノフェンをmarkerとして検討した結果、アボビスは12.5mg以上の経口投与で胃排出促進効果が認められ、特に50mg投与では顕著な促進効果が認められている。

2. 胆道系に対する作用7)

健康人の胆道系に対する作用を胆道末端乳頭開口部にpressure sensorを挿入し、胆道末端部の運動を測定した結果、アボビスは50mg及び100mgの十二指腸内投与で、投与後6分以内に運動亢進作用が認められ、胆汁の十二指腸内への排出増強作用が認められている。

3. 胃液分泌作用8)

健康人及び各種胃疾患の患者を対象にして胃液分泌作用を検討した結果、アボビス100mgの経口投与でも基礎及び刺激後の分泌量、胃液酸度、ペプシン濃度に対して、何ら有意な作用を示さない。

4. 作用機序9)10)11)

アボビスはモルモット摘出回腸標本を収縮させ、その用量-反応曲線はアトロピンにより高用量側へ平行移動され、抗ヒスタミン剤などの影響をうけず、アセチルコリンと類似の作用を示した。従ってアボビスの作用点は迷走神経でなく、平滑筋にあるアセチルコリン受容体に直接作用して、消化管運動を亢進させると考えられる。

*[有効成分に関する理化学的知見]

一般名アクラトニウムナパジシル酸塩(Aclatonium Napadisilate)

化学名(2-acetyllactoyloxyethyl)trimethylammonium-hemi-1,5-naphthalenedisulfonate

構造式

アボビスカプセル構造式

分子式C30H46N2O14S2

分子量722.82

性 状白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、味は苦い。

水にきわめて溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ジエチルエーテル、ベンゼン又はヘキサンにほとんど溶けない。
旋光性がない。

融 点188~192℃

[包    装]

アボビスカプセル25:100カプセル(PTP)

アボビスカプセル50:100カプセル(PTP) 1000カプセル(PTP・バラ)

*[主要文献]

1)社内資料(ヒトでの尿中排泄)

2)崎田 隆夫ほか:臨床成人病, 9 (10), 1835-1846 (1979)

3)崎田 隆夫ほか:臨床成人病, 9 (10), 1847-1858 (1979)

4)城所  仂ほか:医学のあゆみ, 112 (10), 640-657 (1980)

5)三輪  剛ほか:治 療, 59 (5), 1444-1448 (1977)

6)原沢  茂ほか:臨床と研究, 55 (11), 3640-3645 (1978)

7)小林 絢三ほか:現代医療, 11 (10), 1361-1368 (1979)

8)須山 哲次ほか:現代医療, 11 (8), 1081-1092 (1979)

9)三浦 孝次ほか:応用薬理, 13 (4), 497-507 (1977)

10)高木敬次郎ほか:応用薬理, 13 (4), 509-512 (1977)

11)関山 伸男ほか:医学のあゆみ, 109 (10), 563-565 (1979)

*[文献請求先]

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
大正富山医薬品株式会社 お客様相談室
〒170-8635 東京都豊島区高田3-25-1
電   話 0120-591-818 03-3985-5599