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添付文書 | クラリス錠50 クラリスドライシロップ10%小児用

目次[クラリス錠50 クラリスドライシロップ10%小児用 添付文書]

マクロライド系抗生物質製剤
日本薬局方 クラリスロマイシン錠

処方箋医薬品注)クラリス錠50小児用

処方箋医薬品注)クラリス錠ドライシロップ10%小児用

Clarith tab.50 drysyrup10%

クラリスロマイシン製剤


**2015年12月改訂(第28版、使用上の注意改訂)

  *2015年3月改訂(使用上の注意改訂)


貯  法:錠剤-室温保存

     ドライシロップ-気密容器、室温・しゃ光保存

使用期限:外箱及びボトルに表示

日本標準商品分類番号
876149
錠50小児用 ドライシロップ10%小児用
承認番号 20300AMZ00252000 21800AMX10891000
薬価収載 1991年5月 2007年6月
販売開始 1991年10月 1996年12月
再審査結果 2011年3月
効能追加 2006年2月
再評価結果 2004年9月

注)注意-医師等の処方箋により使用すること

*

[禁忌(次の患者には投与しないこと)]

1.本剤に対して過敏症の既往歴のある患者

2.ピモジド、エルゴタミン含有製剤、タダラフィル〔アドシルカ〕、アスナプレビル、バニプレビル、スボレキサントを投与中の患者[「相互作用」の項参照]

3.肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]

[組成・性状]

販売名 クラリス錠50小児用 クラリスドライシロップ10%小児用
成分・含量 1錠中 日局 クラリスロマイシン 50mg(力価) 1g中 日局 クラリスロマイシン 100mg(力価)
添加物 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
トウモロコシデンプン
軽質無水ケイ酸
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
ヒドロキシプロピルセルロース
ステアリン酸マグネシウム
硬化油
カルナウバロウ
パラフィン
ショ糖脂肪酸エステル
ポリソルベート80
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
ヒプロメロース
酸化チタン
モノステアリン酸グリセリン
アミノアルキルメタクリレートコポリマーE
アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー
ソルビン酸
水酸化ナトリウム
ポリソルベート80
カルメロースナトリウム
軽質無水ケイ酸
酸化マグネシウム
D-マンニトール
トウモロコシデンプン
ヒドロキシプロピルセルロース
サッカリンナトリウム水和物
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
三二酸化鉄
香料

販売名 識 別
コード
剤  形 外形・サイズ等
クラリス錠
50小児用
T17

白色
フィルム
コーティング錠

上面 下面 側面
クラリス錠50上面 クラリス錠50下面 クラリス錠50側面
直径
(mm)
厚み
(mm)
重量
(mg)
約6 約3.5 約84
クラリス
ドライシロップ10%小児用
T16(分包) 微赤白色の粉末

[効能・効果、用法・用量]

効 能・効 果 用 法・用 量
1.一般感染症

〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ属、百日咳菌、カンピロバクター属、クラミジア属、マイコプラズマ属
〈適応症〉
●表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症
●外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
●咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染
●感染性腸炎
●中耳炎、副鼻腔炎
●猩紅熱
●百日咳

:通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10~15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。
レジオネラ肺炎に対しては、1日体重1kgあたり15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
ドライシロップ:用時懸濁し、通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり10~15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。
レジオネラ肺炎に対しては、1日体重1kgあたり15mg(力価)を2~3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
2.後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症

〈適応菌種〉
本剤に感性のマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)
〈適応症〉
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症

:通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり15mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
ドライシロップ:用時懸濁し、通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日体重1kgあたり15mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

用法・用量に関連する使用上の注意

1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

2.一般感染症において、小児の1日投与量は成人の標準用量(1日400mg)を上限とすること。

3.免疫不全など合併症を有さない軽症ないし中等症のレジオネラ肺炎に対し、1日400mg分2投与することにより、通常2~5日で症状は改善に向う。症状が軽快しても投与は2~3週間継続することが望ましい。また、レジオネラ肺炎は再発の頻度が高い感染症であるため、特に免疫低下の状態にある患者などでは、治療終了後、更に2~3週間投与を継続し症状を観察する必要がある。なお、投与期間中に症状が悪化した場合には、速やかにレジオネラに有効な注射剤(キノロン系薬剤など)への変更が必要である。

4.後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症の治療に用いる場合、国内外の最新のガイドライン1)等を参考に併用療法を行うこと。

5.後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性MAC症の治療に用いる場合、臨床的又は細菌学的な改善が認められた後も継続投与すべきである。

[使用上の注意]

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1)他のマクロライド系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者

(2)肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させることがある(「副作用」の項参照)]

(3)腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある(「薬物動態」の項参照)、「相互作用」の項参照]

(4)心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者[QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動をおこすことがある(「副作用」の項参照)]

(5)高齢者[「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照]

**
  *2.相互作用

本剤は、肝代謝酵素チトクロームP450(CYP)3A4阻害作用を有することから、CYP 3A4で代謝される薬剤と併用したとき、併用薬剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。また、本剤は、P-糖蛋白質に対する阻害作用を有することから、P-糖蛋白質を介して排出される薬剤と併用したとき、併用薬剤の排出が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。一方、本剤はCYP 3A4によって代謝されることから、CYP 3A4を阻害する薬剤と併用したとき、本剤の代謝が阻害され未変化体の血中濃度が上昇する可能性があり、また、CYP 3A4を誘導する薬剤と併用したとき、本剤の代謝が促進され未変化体の血中濃度が低下する可能性がある。[「薬物動態」の項参照]

(1)併用禁忌(併用しないこと)

薬 剤 名 等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ピモジド
〔オーラップ〕
QT延長、心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)等の心血管系副作用が報告されている。 本剤のCYP 3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。
エルゴタミン(エルゴタミン酒石酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)含有製剤
〔クリアミン〕
〔ジヒデルゴット〕
血管攣縮等の重篤な副作用をおこすおそれがある。
タダラフィル
〔アドシルカ〕
左記薬剤のクリアランスが高度に減少し、その作用が増強するおそれがある。
アスナプレビル
〔スンベプラ〕
アスナプレビルの血中濃度が上昇し、肝臓に関連した副作用が発現、重症化するおそれがある。
バニプレビル
〔バニヘップ〕
バニプレビルの血中濃度が上昇し、悪心、嘔吐、下痢の発現が増加するおそれがある。
スボレキサント
〔ベルソムラ〕
スボレキサントの作用が著しく増強するおそれがある。

(2)併用注意(併用に注意すること)

薬 剤 名 等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジゴキシン 嘔気、嘔吐、不整脈等が報告されているので、ジゴキシンの血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、異常が認められた場合には、投与量を調節する等の適切な処置を行うこと。 本剤の腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する。
スルホニル尿素系血糖降下剤
 グリベンクラミド 等
低血糖(意識障害に至ることがある)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与を中止し、ブドウ糖の投与等の適切な処置を行うこと。 機序は明確ではないが、本剤との併用により、左記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
カルバマゼピン
テオフィリン
アミノフィリン水和物
シクロスポリン
タクロリムス水和物
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、左記薬剤の血中濃度の推移等に注意し、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 本剤のCYP 3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。
アトルバスタチンカルシウム水和物
シンバスタチン

ロバスタチン
 (国内未承認)
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う横紋筋融解症が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
腎機能障害のある患者には特に注意すること。
コルヒチン コルヒチンの血中濃度上昇に伴う中毒症状(汎血球減少、肝機能障害、筋肉痛、腹痛、嘔吐、下痢、発熱等)が報告されているので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
なお、肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者には、本剤を併用しないこと。
ベンゾジアゼピン系薬剤
(CYP 3A4で代謝される薬剤)
〔トリアゾラム ミダゾラム 等〕
非定型抗精神病薬
(CYP 3A4で代謝される薬剤)
〔クエチアピンフマル酸塩 等〕

ジソピラミド
エプレレノン
エレトリプタン臭化水素酸塩
カルシウム拮抗剤
(CYP 3A4で代謝される薬剤)
〔ニフェジピン ベラパミル塩酸塩 等〕
ジエノゲスト
ホスホジエステラーゼ5阻害剤
〔シルデナフィルクエン酸塩 タダラフィル〔シアリス、ザルティア〕等〕
クマリン系抗凝血剤
 ワルファリンカリウム 等
オキシコドン塩酸塩水和物
フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性があるので、異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
抗凝固剤
(CYP 3A4で代謝され、P-糖蛋白質で排出される薬剤)
〔アピキサバン リバーロキサバン〕
(P-糖蛋白質で排出される薬剤)
〔ダビガトランエテキシラート
エドキサバントシル酸塩水和物〕
本剤のCYP 3A4及びP-糖蛋白質に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝及び排出が阻害される。
本剤のP-糖蛋白質に対する阻害作用により、左記薬剤の排出が阻害される。
イトラコナゾール
HIVプロテアーゼ阻害剤
〔サキナビルメシル酸塩 リトナビル 等〕
本剤の未変化体の血中濃度上昇による作用の増強等の可能性がある。
また、イトラコナゾール、サキナビルメシル酸塩の併用においては、これら薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。
異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
本剤と左記薬剤のCYP 3A4に対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される。
リファブチン
エトラビリン
左記薬剤の血中濃度上昇に伴う作用の増強等の可能性がある。
また、本剤の未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇し、本剤の作用が減弱する可能性がある。
異常が認められた場合には、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。
本剤のCYP 3A4に対する阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。
また、左記薬剤のCYP 3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
リファンピシン
エファビレンツ
ネビラピン
本剤の未変化体の血中濃度が低下し、活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。本剤の作用が減弱する可能性があるので、投与量の調節や中止等の適切な処置を行うこと。 左記薬剤のCYP 3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。

3.副作用

 

一般感染症

承認時:総症例3,894例(成人2,885例、小児1,009例)中、副作用は成人96例(3.33%)、小児21例(2.08%)合計117例(3.00%)に認められた。副作用の種類は主に腹痛、下痢等の消化器症状で成人84件、小児20件、合計104件(2.67%)であった。臨床検査値の変動は、ALT(GPT)上昇(成人2.44%、小児2.05%)、AST(GOT)上昇(成人1.74%、小児2.05%)、好酸球増多(成人1.52%、小児3.68%)が主なものであった。

再審査終了時:製造販売後の使用成績調査において総症例22,964例(成人16,897例、小児6,067例)中、副作用は成人129例(0.76%)、小児54例(0.89%)合計183例(0.80%)に認められた。その主なものは発疹41件(0.18%)、下痢32件(0.14%)であった。また、主な臨床検査値の変動は、ALT(GPT)上昇70件(1.65%)、AST(GOT)上昇63件(1.48%)、好酸球増多40件(1.06%)であった。

後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症

承認時:国内における後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を対象とした臨床試験では総症例6例中、副作用は2例(33.3%)に認められ、副作用の種類は腹痛及び肝機能検査異常であった。

海外の臨床試験:米国における後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を対象とした臨床試験では総症例496例中、副作用は181例(36.5%)に認められた。副作用の種類は主に嘔気(19.6%)、嘔吐(12.7%)、味覚倒錯(8.7%)、腹痛(7.3%)、下痢(6.7%)等416件であった。

再審査終了時:製造販売後の使用成績調査において総症例59例中、副作用は23例(39.0%)に認められた。その主なものは肝機能異常及び下痢が各5件(8.5%)であった。

(1)重大な副作用

1)ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、痙攣、発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2)QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動(頻度不明):QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、QT延長等の心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者においては特に注意すること[「慎重投与」の項参照]。

3)劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(頻度不明):劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDH、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4)血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症(頻度不明):血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

6)PIE症候群・間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴うPIE症候群・間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

7)偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(頻度不明):偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

8)横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うとともに、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。

9)痙攣(頻度不明):痙攣(強直間代性、ミオクロヌス、意識消失発作等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

10)急性腎不全、尿細管間質性腎炎(頻度不明):急性腎不全、尿細管間質性腎炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11)アレルギー性紫斑病(頻度不明):アレルギー性紫斑病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

12)薬剤性過敏症症候群2)(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

(2)その他の副作用
下記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて、適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満 0.1%未満 頻度不明
過敏症 発疹注) そう痒感
精神神経系
めまい
頭痛
不眠
幻覚注)
失見当識注)
意識障害注)
せん妄注)
躁病注)
眠気
振戦注)
しびれ(感)注)
錯感覚
感覚器
味覚異常
(にがみ等)
耳鳴注)
聴力低下注)
嗅覚異常注)
消化器 悪心
嘔吐
胃部不快感
腹部膨満感
腹痛
下痢
食欲不振
軟便
口内炎
舌炎
舌変色
口腔内びらん注)
胸やけ
口渇
歯牙変色注)
血液 好酸球増多

肝臓 AST(GOT)上昇
ALT(GPT)上昇
γ-GTP上昇
LDH上昇
Al-P上昇

筋・骨格

筋肉痛注)
その他
けん怠感 浮腫
カンジダ症注)
動悸注)
発熱
CK(CPK)上昇注)
脱毛
頻尿
低血糖注)

注)あらわれた場合には投与を中止すること。

(3)後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を対象とした試験で認められた副作用

5%~10%未満 1~5%未満 頻度不明注)
精神神経系
不眠症 頭痛
めまい
激越
神経過敏症
感覚異常
痙攣
妄想
幻覚
運動過多
躁病反応
偏執反応
末梢神経炎
精神病
感覚器
味覚減退 味覚倒錯
難聴
耳鳴
味覚喪失
結膜炎
皮膚
発疹 そう痒感
斑状丘疹状皮疹
ざ瘡
帯状疱疹
紫斑皮疹
光線過敏性反応
発汗
消化器 下痢 悪心
食欲不振
腹痛
嘔吐
逆流性食道炎
鼓腸放屁
消化不良
便秘
おくび
口渇
舌炎
舌変色
血液
白血球減少
貧血
再生不良性貧血
好中球減少
骨髄機能不全

肝臓 肝機能異常 γ-GTP上昇
Al-P上昇
AST(GOT)上昇
ALT(GPT)上昇
胆汁うっ滞性黄疸
肝炎
ビリルビン上昇
腎臓
急性腎不全
腎機能障害
BUN上昇
クレアチニン上昇
生殖器
子宮頸部上皮異形成 膣カンジダ症
筋・骨格

筋肉痛
関節痛
その他
高脂血症
トリグリセリド上昇
高尿酸血症
低カリウム血症
徐脈
無力症
アミラーゼ上昇
カンジダ症
疼痛
しゃっくり
発熱
胸痛
さむけ
酵素上昇

頻度は承認時の国内臨床試験及び製造販売後の使用成績調査の合算に基づいている。
注)米国の臨床試験でのみ認められた副作用は頻度不明として記載した。

4.高齢者への投与

一般に高齢者では、生理機能が低下しており、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、慎重に投与すること[「薬物動態」の項参照]。

5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)動物実験で、母動物に毒性があらわれる高用量において、胎児毒性(心血管系の異常、口蓋裂、発育遅延等)が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
なお、国外における試験で次のような報告がある。SD系ラット(15~150mg/kg/日)及びCD-1系マウス(15~1,000mg/kg/日)において、それぞれ母動物に毒性があらわれる最高用量でラット胎児に心血管系異常並びにマウス胎児に口蓋裂が認められた。また、サル(35~70mg/kg/日)において、母動物に毒性があらわれる70mg/kg/日で9例中1例に低体重の胎児がみられたが、外表、内臓、骨格には異常は認められなかった。

(2)ヒト母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。
なお、動物実験(ラット)の乳汁中濃度は、血中濃度の約2.5倍で推移した。

6.小児等への投与

低出生体重児および新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

7.適用上の注意

(1)レジオネラ肺炎の治療において単独で使用することが望ましいが、患者の症状に応じて併用が必要な場合には以下の報告を参考に併用する薬剤の特徴を考慮し選択すること。

1)中等症以上の患者にリファンピシンと併用し有効との報告がある。

2)in vitro抗菌力の検討において、本剤とレボフロキサシンまたはシプロフロキサシンとの併用効果(相乗ないし相加作用)が認められたとの報告がある。

(2)投与時:健常人での薬物動態試験で天然ケイ酸アルミニウムと併用した場合、本剤の吸収が低下するとの報告がある。

(3)薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

(4)調製方法(ドライシロップ):本剤は用時調製の製剤であるので、調製後の保存を避けること。やむを得ず保存する必要がある場合は冷蔵庫に保存し、できるかぎり速やかに使用すること。また、使用時、十分に振り混ぜること。

[薬物動態]

1.血中濃度

(1)小児、健康成人3),4)

小児に5mg(力価)/kgを、また健康成人に200mg、400mg(力価)を空腹時単回経口投与したときの平均血中濃度及び各パラメーターの値は以下のようであった。なお、個体間のバラツキは少なく、食事による影響もほとんど認められなかった。


測定法 Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(μg・hr/mL)
小児(n=6)
5mg/kg
HPLC
未変化体
1.05 1.4 1.8 3.54
HPLC
代謝物
0.98 1.4 3.2 5.37
成人(n=8)200mg Bioassay 1.16 1.9 4.04 8.98
成人(n=8)400mg Bioassay 2.24 2.7 4.36 20.30

(2)腎機能障害者5)

腎機能正常者と種々な程度の腎機能障害者に200mg(力価)を空腹時単回経口投与し、クレアチニンクリアランス(Ccr)とその体内動態との関係を検討した結果、腎機能の低下に伴ってCmax、AUCは増加、T1/2は延長した(測定法:Bioassay)。

クレアチニン
クリアランス
(mL/min)
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(μg・hr/mL)
Ccr≒100(n=5)
Ccr≒ 50(n=5)
Ccr≒ 30(n=5)
Ccr≒ 5(n=5)
2.02
2.15
2.55
3.54
1.24
1.89
0.96
1.48
2.38
5.74
4.69
6.13
8.89
21.69
18.73
36.89

(3)高齢者6)

重篤な基礎疾患のない66~82歳(平均72.2歳)の女性3名に200mg(力価)を空腹時単回経口投与し、その体内動態を検討した結果、健常成人と比べるとTmax、T1/2はほぼ同様であったが、Cmax、AUCは明らかに高かった(測定法:Bioassay)。


Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(μg・hr/mL)
高齢者(n=3) 3.72 2.3 4.2 19.20

2.組織内移行7)~12)

健康成人における唾液、また、患者における喀痰、気管支分泌物等への移行性を測定した結果、それぞれの組織への移行は良好で、血清中濃度と同等もしくはそれ以上の濃度を示した。また、皮膚、扁桃、上顎洞粘膜等の組織中濃度はほとんどの例で血清中濃度を大きく上まわった。なお、ヒト血清蛋白結合率は42~50%であった。

3.代謝・排泄4),13)~16)

ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験において、本剤は主としてCYP 3A4で代謝されることが報告されている。また、CYP 3A4に対する阻害作用を有する。
ヒトにおける主代謝物は14位水酸化体であり、血清中には未変化体とほぼ同量存在し、尿中には投与後24時間までに30~50%が主に未変化体及び14位水酸化体として排泄された。

[臨床成績]17)~21)

下記の疾患に対する有用性が認められた。なお、成人を対象とした皮膚科領域感染症、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、扁桃炎に対する二重盲検比較試験で本剤の有用性が認められた。

疾  患  名 有効率(%)[有効以上]
皮膚科領域感染症
(表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染)
91.7(22/24)
呼吸器感染症
(咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染)
93.7(550/587)
感染性腸炎 98.9(90/91)
耳鼻科領域感染症
(中耳炎、副鼻腔炎)
88.5(69/78)
猩紅熱 100(28/28)
百日咳 86.7(39/45)
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症

(米国)

(61.1(11/18))

[薬効薬理]

1.抗菌作用22)~30)

(1)ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌の好気性グラム陽性菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ属、百日咳菌、カンピロバクター属等の一部のグラム陰性菌、ペプトストレプトコッカス属、クラミジア属、マイコプラズマ属及びマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)に抗菌作用を示し、その作用は他のマクロライド系抗生物質と同等以上である。一方、各種感染症モデルにおいては、本剤の良好な組織移行性を反映し、更に優れた防御及び治療効果を示す。

(2)ヒト主代謝物14位水酸化体の抗菌力は、ブドウ球菌属等に対しては未変化体とほぼ同等であるが、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)に対しては未変化体より弱い。

2.作用機序31)

細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットと結合し、蛋白合成を阻害する。

[有効成分に関する理化学的知見]

一般名: クラリスロマイシン(JAN)
clarithromycin(JAN, INN)
化学名: (2R, 3S, 4S, 5R, 6R, 8R, 10R, 11R, 12S, 13R)-5-(3, 4, 6-Trideoxy-3-dimethylamino-β-D-xylo-hexopyranosyloxy)-3-(2, 6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)-11, 12-dihydroxy-6-methoxy-2, 4, 6, 8, 10, 12-hexamethyl-9-oxopentadecan-13-olide
(日局に準拠)
略   号: CAM
構造式: クラリス50錠 構造式
分子式: C38H69NO13
分子量: 747.95
性   状: 白色の結晶性の粉末で、味は苦い。アセトン又はクロロホルムにやや溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融   点: 220~227℃

[包 装]

クラリス錠50小児用:PTP100錠、PTP500錠
クラリスドライシロップ10%小児用:100g、0.5g×120包

[主要文献]

1)Griffith, D. E., et al.:Am. J. Respir. Crit. Care Med., 175, 367 (2007)

2)厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群

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4)諏訪俊男ほか:Chemotherapy, 36(12), 921 (1988)

5)瀧井昌英ほか:Chemotherapy, 37(1), 15 (1989)

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8)古賀宏延ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 698 (1988)

9)力富直人ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 715 (1988)

10)塙伸太郎ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 950 (1988)

11)宮崎康博ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 926 (1988)

12)諏訪俊男ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 213 (1988)

13)Suzuki, A., et al.:Drug Metab. Pharmacokin., 18(2), 104 (2003)

14)Mayhew, B. S., et al.:Drug Metab. Dispos., 28(9), 1031 (2000)

15)本廣孝ほか:Jpn. J. Antibiot., 42(2), 465 (1989)

16)諏訪俊男ほか:Chemotherapy, 36(12), 933 (1988)

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18)野原望ほか:Chemotherapy, 37(2), 172 (1989)

19)原耕平ほか:Chemotherapy, 37(2), 200 (1989)

20)原耕平ほか:Chemotherapy, 37(3), 314 (1989)

21)河村正三ほか:耳鼻と臨床, 35(1), 134 (1989)

22)小野武夫ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 1 (1988)

23)五島瑳智子ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 35 (1988)

24)横田健ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 59 (1988)

25)西野武志ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 95 (1988)

26)長手尊俊ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 129 (1988)

27)加藤直樹ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 71 (1988)

28)洲崎健ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 111 (1988)

29)吉沢花子ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 117 (1988)

30)長手尊俊ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 156 (1988)

31)懸川友人ほか:Chemotherapy, 36(S-3), 123 (1988)

[文献請求先]

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〒170-8635 東京都豊島区高田3-25-1
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