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添付文書 | エディロールカプセル0.5μg/カプセル0.75μg

目次[エディロール 添付文書]

骨粗鬆症治療剤(活性型ビタミンD3製剤)

エディロールカプセル0.5μg, エディロールカプセル0.75μg

エルデカルシトールカプセル

**改訂(第7版)

  *改訂

**規制区分:劇薬

処方医薬品注1)

貯  法:遮光した気密容器、室温保存

**使用期限包装に表示の使用期限内に使用すること

日本標準商品分類番号
873112
カプセル0.5μg カプセル0.75μg
承認番号 22300AMX00416 22300AMX00417
薬価収載 2011年3月2011年3月
販売開始 2011年4月 2011年4月
国際誕生 2011年1月2011年1月

注1) 注意-医師等の処方により使用すること

[禁忌(次の患者には投与しないこと)]

妊婦、妊娠している可能性のある婦人又は授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

[組成・性状]

販  売  名

エディロール

カプセル0.5μg

エディロール

カプセル0.75μg

成分
(1カプ
セル中)
有効成分
・含有量
エルデカルシトール
0.5μg
エルデカルシトール
0.75μg
添加物

トコフェロール、中鎖脂肪酸トリグリセリド



ゼラチン、D-ソルビトール、カラメル、酸化チタン ゼラチン、D-ソルビトール、カラメル
茶白色不透明 茶褐色透明
剤     形 軟カプセル
外     形 ○(球形)(球形) 
直     径 約6.6mm
平 均 重 量 約164mg

[効能・効果]

○骨粗鬆症

*

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉

本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確定している患者を対象とすること。

[用法・用量]

通常、成人にはエルデカルシトールとして1日1回0.75μgを経口投与する。ただし、症状により適宜1日1回0.5μgに減量する。

〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

血清カルシウム値を定期的に測定し、高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。休薬後は、血清カルシウム値が正常域まで回復した後に、1日1回0.5μgで投与を再開すること。なお、本剤1日1回0.5μg投与による骨折予防効果は確立していないため、漫然と投与を継続せず、患者の状態に応じ、1日1回0.75μgへの増量又は他剤による治療への変更を考慮すること。

[使用上の注意]

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1) 高カルシウム血症のおそれのある患者[血清カルシウム値を更に上昇させるおそれがある。]

腎機能障害のある患者

悪性腫瘍のある患者

原発性副甲状腺機能亢進症の患者 等

(2) 重度の肝機能障害のある患者[安全性は確立していない。]

(3) 尿路結石のある患者及びその既往歴のある患者[高カルシウム尿症により病態が悪化するおそれがある。]

2.重要な基本的注意

(1) 動物実験において催奇形性作用が報告されているので、妊娠する可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。やむを得ず投与する場合には、問診及び妊娠検査により妊娠していないことを確認すること。患者に対して本剤が胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを十分に説明し、本剤投与期間中は適切な避妊を行わせること。(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

(2) 本剤投与中は血清カルシウム値を定期的(3~6カ月に1回程度)に測定し、異常が認められた場合には直ちに休薬し、適切な処置を行うこと。腎機能障害、悪性腫瘍、原発性副甲状腺機能亢進症等の高カルシウム血症のおそれのある患者では、投与初期に頻回に血清カルシウム値を測定するなど、特に注意すること。(「重大な副作用」の項参照)

(3) 尿路結石のある患者及びその既往歴のある患者等においては、尿中カルシウム値を定期的に測定し、高カルシウム尿症が認められた場合は休薬あるいは減量するなど、適切な処置を行うこと。(「重大な副作用」の項参照)

(4) 高カルシウム血症に関連する症状(倦怠感、いらいら感、嘔気、口渇感、食欲減退、意識レベルの低下等)の発現が認められた場合は、血清カルシウム値を測定するなどして慎重に経過観察を行うこと。(「重大な副作用」の項参照)

3.相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

ジギタリス製剤

 ジゴキシン 等

高カルシウム血症に伴う不整脈があらわれるおそれがある。 高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強される。

カルシウム製剤

 乳酸カルシウム

 炭酸カルシウム 等

高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。

ビタミンD及びその誘導体

 アルファカルシドール

 カルシトリオール 等

高カルシウム血症があらわれるおそれがある。相加作用

PTH製剤

 テリパラチド

高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 相加作用

マグネシウムを含有する製剤

 酸化マグネシウム

 炭酸マグネシウム 等

高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。 他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられる。

4.副作用

国内臨床試験における安全性評価対象症例802例中309例(38.5%)で456件の副作用が認められた。主な副作用は、尿中カルシウム増加163件(20.3%)、血中カルシウム増加120件(15.0%注2))、血中尿酸増加(高尿酸血症を含む)15件(1.9%)及び高カルシウム血症12件(1.5%注3))等であった。(承認時)

(1) 重大な副作用

1) 高カルシウム血症(1.5%注3)):血清カルシウム上昇作用による高カルシウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には直ちに休薬し、適切な処置を行うこと。また、高カルシウム血症に基づくと考えられる症状(倦怠感、いらいら感、嘔気、口渇感、食欲減退、意識レベルの低下等)の発現に注意すること。

2) 急性腎不全(頻度不明):血清カルシウム上昇を伴った急性腎不全があらわれることがあるので、血清カルシウム値及び腎機能を定期的に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3) 尿路結石(0.9%):尿路結石があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

(2) その他の副作用

次のような副作用が認められた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

頻度不明2%以上2%未満
消化器嘔気、下痢、腹痛 便秘、胃不快感、口渇、胃炎
精神神経系浮動性めまい、味覚異常
肝臓 γ-GTP上昇、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇
腎臓 クレアチニン上昇、BUN上昇、尿中血陽性、尿中蛋白陽性
代謝 尿中カルシウム増加(20.3%)、血中カルシウム増加(15.0%注2))血中尿酸増加、Al-P上昇
血液 ヘモグロビン減少、白血球数減少、貧血、ヘマトクリット減少、赤血球数減少
皮膚 発疹、そう痒症
その他浮腫 耳鳴

注2) 補正血清カルシウム値が10.4mg/dLを超え11.0mg/dL以下の場合を集計

注3) 補正血清カルシウム値が11.0mg/dLを超える場合を高カルシウム血症として集計

5.高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため、患者の状態を観察し、十分に注意しながら本剤を投与すること。

6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。妊娠する可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤投与中に妊娠が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止すること。[ラットでは胎児の骨格異常及び出生児の腎臓の変化が0.125μg/kg/日(暴露量は臨床推奨用量での暴露量の6.8倍相当)で、出生児の外形異常(四肢、手根の異常)が0.5μg/kg/日(27.0倍相当)で認められている。ウサギでは外形異常(頭蓋裂、口蓋裂、矮小児)が0.3μg/kg/日で認められている。]

(2) 授乳中の婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験において、出生児の腎臓の変化等が認められている。]

(3) 本剤の投与中止後の適切な避妊期間は明らかではない。

7.小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

8.適用上の注意

薬剤交付時:

(1) PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

(2) 瓶入り包装品を分包する場合、服用時以外薬袋から薬を出さないよう、及び直接光の当たる場所に薬を置かないよう指導すること。

*9.その他の注意

(1) 男性患者に対する使用経験は少ない(【臨床成績】の項参照)。

(2) ラット(SD)に2年間経口投与したがん原性試験において、副腎の褐色細胞腫、腎臓の尿細管腫瘍及び甲状腺のC細胞腫瘍の増加が、臨床推奨用量での暴露量の各々0.7、2.8及び7.0倍相当で認められている。これらの所見は血中カルシウム濃度の高値が長期間持続したことによると考えられた。

[薬物動態]

1.血中濃度

(1) 健康成人

1) 単回投与1)

健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを単回経口投与したとき、血清中エルデカルシトール濃度は投与後3.4±1.2hにCmax99.8±12.7pg/mLに達した後、t1/253.0±11.4hで消失した。AUClastは3,947±580pg・h/mLであった(Mean±SD,n=31)。

0.75μg単回経口投与時の健康成人男性における薬物濃度推移

0.75μg単回経口投与時の健康成人男性における薬物濃度推移

2) 反復投与

健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを1日1回14日間経口投与したとき、血清中エルデカルシトール濃度は投与後6.0±2.8hにCmax243.5±28.2pg/mLに達した後、t1/248.7±4.9hで消失した。AUC24hは4,964±597pg・h/mLであった(Mean±SD,n=10)2)
また、健康成人男性にエルデカルシトールとして0.1~1.0μgを1日1回15日間経口投与注4)したとき、血清中エルデカルシトール濃度は、いずれの投与量においても投与13日後には定常状態に達していた。定常状態における薬物動態パラメータは、Cmax、Cmin、AUC24hともに投与量に比例して増加し、t1/2は投与量によらず一定であり、エルデカルシトールの薬物動態は0.1~1.0μgの投与量の範囲内で線形であった3)
反復投与により薬物動態パラメータに変化は認められなかった。

3) 食事の影響1)

健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを単回経口投与したとき、薬物動態に食事の影響は認められなかった。

食事の有無における単回経口投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(pg/mL)
AUClast
(pg・h/mL)
空腹時投与* 100.42±11.02 4,094±445
食後投与** 95.37±8.89 3,879±577
(Mean±SD,n=15)

*:10時間以上絶食後投与、**:食事摂取30分後投与

(2) 原発性骨粗鬆症患者4)

原発性骨粗鬆症患者にエルデカルシトールとして0.5、0.75、1.0μgを1日1回48週間経口投与後注4)の定常状態における血清中エルデカルシトール濃度は、投与量の増加に伴い比例的に増加した。

定常状態時の血清中エルデカルシトール濃度
投与群 12週後 24週後 48週後 合計*
0.5μg 238.1±80.9
(n=49)
249.7±64.4
(n=48)
246.0±136.3
(n=44)
244.5±96.8
(N=141)
0.75μg 339.7±108.8
(n=54)
351.5±95.3
(n=52)
306.2±150.1
(n=47)
333.4±119.8
(N=153)
1.0μg 514.3±674.5
(n=53)
469.9±135.2
(n=51)
401.3±140.2
(n=45)
465.0±417.1
(N=149)
(Mean±SD)

血清中エルデカルシトール濃度の単位:pg/mL

n:例数、N:集計に用いた測定ポイント数

*:投与12週後、24週後、48週後の集計

2.分布

健康成人男性、閉経後女性及び原発性骨粗鬆症患者の計882例において母集団薬物動態解析を実施した。見かけの分布容積は10.5Lであった5)。なお、ヒト血清に1~100ng/mLの濃度範囲でエルデカルシトールを添加したときの蛋白結合率は94.2~96.2%であり濃度によらず一定であった。また、蛋白結合率に性差は認められなかった(in vitro)6)

3.代謝・排泄

ラット、イヌ、サル及びヒトの肝ミクロソームを用いた試験におけるエルデカルシトールの主代謝物は2位の3-hydroxypropyloxy基の脱離体及び3-hydroxypropyloxy基のアルコールの酸化体であり、種差は認められなかった(in vitro)7)。エルデカルシトールはヒト肝臓のCYPでは代謝されなかった(in vitro)8)。エルデカルシトールによる臨床上薬物相互作用を惹起するCYPの誘導及び阻害は認められなかった(in vitro)9,10)

健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μgを1日1回14日間経口投与したとき、エルデカルシトール及びその代謝物の尿中への排泄は認められなかった2)

(参考)エルデカルシトールをラットに投与したとき、血漿中には主に未変化体が認められ、2位の3-hydroxypropyloxy基の脱離体及び24位の水酸化体も認められた11)。雄性ラットに3Hで標識したエルデカルシトールを単回経口投与したとき、投与7日後までに投与放射能の2.63%が尿中に、55.89%が糞中に排泄された12)

4.肝機能障害患者における薬物動態13)

肝機能障害患者10例(Child-Pugh分類 ClassA:8例、ClassB:2例)にエルデカルシトールとして0.75μgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。

肝機能障害患者と健康成人男性における
単回経口投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(pg/mL)
AUClast
(pg・h/mL)
肝機能障害患者
(Child-Pugh分類 ClassA)
99.7±19.1 3,622±731
肝機能障害患者
(Child-Pugh分類 ClassB)
73.9
(63.1,84.6)
2,936
(2,622,3,250)
健康成人男性1) 99.8±12.7 3,947±580
Child-Pugh分類 ClassA:n=8、健康成人男性:n=31(Mean±SD)
Child-Pugh分類 ClassB:n=2〔Mean(Min,Max)〕

5.腎機能及びその他の因子が薬物動態に及ぼす影響

臨床試験から得られたクレアチニンクリアランス(CLcr)14)、年齢14)及び性別3,15,16)ごとの血清中エルデカルシトールトラフ濃度を以下に示す。
「2.分布」に示した母集団薬物動態解析5)の結果、CLcr、体重、年齢及び性別は見かけの全身クリアランスに影響を与える因子ではなかった。

臨床試験から得られたCLcr、年齢、性別の
各分類ごとの血清中エルデカルシトールトラフ濃度
因子 エルデカルシトール
投与量、投与期間
血清中エルデカルシトール
トラフ濃度(pg/mL)
(n=例数、N=測定ポイント数)
CLcr(mL/min)*

10以上30未満

30以上60未満

60以上70未満

70以上

0.75μg
144週間

384.3±145.7(N=17)

322.9±114.8(N=331)

304.8±89.4(N=19)

254.2±81.6(N=15)

年齢

75歳未満

75歳以上

0.75μg
144週間

302.3±101.0(N=232)

352.5±129.1(N=150)

性別

男性

男性

女性


1.0μg注4)、15日間

1.0μg注4)、14日間

1.0μg注4)、12週間


316.1±96.3**(n=6)

289.6±114.1***(n=22)

260.4±55.6****(N=80)

(Mean±SD)

*:血清クレアチニン値を用いCockcroft-Gault法により算出

**:投与13,14,15日目及び15日目の投与後24時間の血清中エルデカルシトールトラフ濃度から算出

***:投与13,14日目及び14日目の投与後24時間の血清中エルデカルシトールトラフ濃度から算出

****:投与2,4,8,12週後の血清中エルデカルシトールトラフ濃度から算出

6.薬物相互作用2)

健康成人男性にエルデカルシトールとして0.75μg又はプラセボを1日1回14日間経口投与したとき、CYP3A4の基質であるシンバスタチン及びその代謝物の薬物動態パラメータの幾何平均の比(反復投与後/反復投与前)及び90%信頼区間は、以下のとおりであった。

エルデカルシトールがシンバスタチン及びその代謝物の薬物動態に及ぼす影響
指標薬 投与群 幾何平均の比(反復投与後/反復投与前)
[90%信頼区間]
AUClast Cmax
シンバスタチン プラセボ 0.964
[0.6903-1.3468]
1.158
[0.8766-1.5306]
エルデカルシトール 0.848
[0.6743-1.0654]
0.809
[0.6669-0.9826]
シンバスタチン代謝物(オープンアシド体) プラセボ 0.874
[0.7535-1.0136]
0.958
[0.7526-1.2185]
エルデカルシトール 0.929
[0.7178-1.2029]
0.894
[0.6302-1.2684]

(n=10)

注4) 承認された用法・用量は、「通常、成人にはエルデカルシトールとして1日1回0.75μgを経口投与する。ただし、症状により適宜1日1回0.5μgに減量する。」である。

*[臨床成績]14)

原発性骨粗鬆症患者1,054例(エルデカルシトール群528例うち男性9例、アルファカルシドール群526例うち男性15例)における無作為割付二重盲検群間比較試験において、主要評価項目である3年間の非外傷性新規椎体骨折発生頻度は、エルデカルシトール群(1日1回0.75μg)で13.4%、アルファカルシドール群(1日1回1.0μg)で17.5%であり(相対リスク減少率26%)、アルファカルシドールに対するエルデカルシトールの優越性が検証された[層化log-rank検定:P=0.0460(片側)]。また、3年間の非外傷性前腕骨骨折発生頻度は、エルデカルシトール群で1.1%、アルファカルシドール群で3.6%であり(相対リスク減少率71%)、有意差が認められた[層化log-rank検定:P=0.0048(片側)]。3年後の腰椎骨密度平均変化率は、エルデカルシトール群(1日1回0.75μg)で3.4%、アルファカルシドール群(1日1回1.0μg)で0.1%であり、アルファカルシドール群に比較して有意な骨密度増加効果を示した[Student t検定:P<0.001(両側)]。また、3年後の大腿骨骨密度平均変化率においても、エルデカルシトール群で0.4%、アルファカルシドール群で-2.3%であり、有意な骨密度増加効果を示した[Student t検定:P<0.001(両側)]。

骨折発生頻度と相対リスク減少率
骨折発生頻度(3年間)注5)
(n=有効性評価症例数)
相対リスク
減少率
(P値注6))
エルデカルシトール群
(n=526)
アルファカルシドール群
(n=523)
新規椎体骨折 13.4% 17.5% 26%
(P=0.0460)
前腕骨骨折 1.1% 3.6% 71%
(P=0.0048)

注5) Kaplan-Meier法による推定値

注6) 層化log-rank検定(片側)

[薬効薬理]

1.作用機序

エルデカルシトールは活性型ビタミンD3(カルシトリオール)の誘導体であり、以下のカルシトリオールとしての薬理学的特性を有する。

(1) ヒト破骨前駆細胞に作用し破骨細胞の形成を抑制した(in vitro)17)

(2) ラットにおいて、小腸でのカルシウム吸収促進(ex vivo)18)及び血清カルシウム濃度の増加19)が認められた。

(3) クル病モデルラットにおいて、骨端軟骨幅指数の低下が認められた20)

(4) 卵巣摘出ラットにおいて、骨代謝回転パラメータ値の低下が認められた21)
これらのことから、エルデカルシトールは、主に骨代謝回転を抑制して、骨密度及び骨強度を改善すると考えられる。

2.薬理作用

(1) 骨密度及び骨強度に対する作用21,22)
1) 卵巣摘出ラットにエルデカルシトールを12カ月間反復経口投与した試験において、エルデカルシトール0.03μg/kg/日の投与は、卵巣摘出による腰椎及び大腿骨の骨密度減少並びに骨強度低下を有意に抑制した。
2) 卵巣摘出サルにエルデカルシトールを16カ月間反復経口投与した試験において、エルデカルシトール0.07μg/kg/日投与群の腰椎及び大腿骨骨密度は、卵巣摘出コントロール群を下回らなかった。また、骨強度を低下させるなどの悪影響は認められなかった。
3) 卵巣摘出ラット及びサルの骨密度と骨強度の間には正の相関が認められた。
(2) 骨組織像に及ぼす影響21,22)
1) 卵巣摘出ラットにエルデカルシトール0.0075、0.015、0.03μg/kg/日を12カ月間反復経口投与した試験において、骨組織像に異常は認められなかった。
2) 卵巣摘出サルにエルデカルシトール0.0175、0.035、0.07μg/kg/日を16カ月間反復経口投与した試験において、骨組織像に異常は認められなかった。
(3) 骨折治癒に及ぼす影響23)
骨折モデルラットにおいて、エルデカルシトール0.015、0.05μg/kg/日の骨折手術前4週間、骨折手術後16週間の反復経口投与は骨折部位の形状及び力学的強度に影響を与えなかった。

[有効成分に関する理化学的知見]

一般名エルデカルシトール(Eldecalcitol)(JAN)

化学名(1R,2R,3R,5Z,7E)-2-(3-Hydroxypropyloxy)-9,10-secocholesta-5,7,10(19)-triene-1,3,25-triol

構造式

エディロール構造式

分子式C30H50O5

分子量490.72

性 状白色~淡黄色の粉末である。

N,N-ジメチルホルムアミド及びエタノール(99.5)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。

融 点約132℃

**[包    装]

0.5μg:100カプセル(PTP10カプセル×10)

140カプセル(PTP14カプセル×10)

0.75μg:100カプセル(PTP10カプセル×10)

140カプセル(PTP14カプセル×10)

500カプセル(PTP10カプセル×50、バラ)

700カプセル(PTP14カプセル×50)

[主要文献]

1) 社内資料:健康成人男性での単回投与試験

2) 社内資料:健康成人男性でのシンバスタチンとの薬物相互作用試験

3) 社内資料:健康成人男性での15日間反復投与試験

4) 社内資料:後期第II相試験

5) 社内資料:母集団薬物動態解析

6) 社内資料:薬物動態試験<血漿(血清)蛋白結合性(in vitro)>

7) 社内資料:薬物動態試験<代謝プロファイル(in vitro)>

8) 社内資料:薬物動態試験<代謝酵素の同定(in vitro)>

9) 社内資料:薬物動態試験<酵素阻害(in vitro)>

10) 社内資料:薬物動態試験<酵素誘導(in vitro)>

11) 社内資料:薬物動態試験<血漿中代謝物(ラット)>

12) 社内資料:薬物動態試験<排泄(ラット)>

13) 社内資料:臨床薬理試験(肝機能障害患者における薬物動態)

14) 社内資料:無作為割付二重盲検群間比較試験(第III相試験)

15) 社内資料:健康成人男性での14日間反復投与によるバイオアベイラビリティ試験

16) 社内資料:閉経後女性での12週間反復投与による臨床薬理試験

17) 社内資料:薬理試験<破骨細胞形成抑制活性(in vitro)>

18) 社内資料:薬理試験<腸管からのカルシウム吸収促進作用(ラット)>

19) 社内資料:薬理試験<血中カルシウム濃度及び尿中カルシウム排泄量に及ぼす影響(ラット)>

20) 社内資料:薬理試験<抗クル病作用(ラット)>

21) 社内資料:薬理試験<骨粗鬆症モデリング動物(OVXラット)の骨量減少に対する効果>

22) 社内資料:薬理試験<骨粗鬆症リモデリング動物(OVXサル)の骨量減少に対する効果>

23) 社内資料:薬理試験<骨折モデルラットの骨折治癒過程に及ぼす影響>

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