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添付文書 | ホーネル錠 0.15/0.3

目次[ホーネル錠 0.15/0.3 添付文書]

活性型ビタミンD3製剤

劇薬ホーネル0.15

劇薬ホーネル0.3

Hornel tab. 0.15/0.3

ファレカルシトリオール製剤

**2011年5月改訂(第6版、使用上の注意改訂)

*2010年7月改訂(再審査結果に伴う改訂)

貯法:気密容器、しゃ光・室温保存

使用期限:外箱に記載

日本標準商品分類番号
873112
錠0.15 錠0.3
承認番号 21300AMZ00378000 21300AMZ00379000
薬価収載 2001年6月2001年6月
販売開始 2001年8月 2001年8月
国際誕生 2001年4月
*再審査結果 2010年6月

[禁忌(次の患者には投与しないこと)]

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

[組成・性状]

販 売 名 ホーネル錠 0.15 ホーネル錠 0.3
成分・含量 1錠中 ファレカルシトリオール 0.15μg 1錠中 ファレカルシトリオール 0.3μg
添 加 物 D-マンニトール
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
ポビドン(K30)
ジブチルヒドロキシトルエン
ステアリン酸マグネシウム
販 売 名 識 別
コード
剤  形 外形・サイズ等
ホーネル錠
0.15
T621 白色の素錠 上面 下面 側面
ホーネル錠0.15上面 ホーネル錠0.15下面 ホーネル錠0.15側面
直径
(mm)
厚み
(mm)
重量
(mg)
約7 約3.5 約140
ホーネル錠
0.3
T622 白色の割線入り素錠 上面 下面 側面
ホーネル錠0.3上面 ホーネル錠0.3下面 ホーネル錠0.3側面
直径
(mm)
厚み
(mm)
重量
(mg)
約7 約3.5 約140

[効能・効果、用法・用量]

効 能・効 果 用 法・用 量
○維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症

通常、成人には1日1回ファレカルシトリオールとして0.3μgを経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜減量する。
○副甲状腺機能低下症(腎不全におけるものを除く)における低カルシウム血症とそれに伴う諸症状(テタニー、けいれん、しびれ感、知覚異常等)の改善
○クル病・骨軟化症(腎不全におけるものを除く)に伴う諸症状(骨病変、骨痛、筋力低下)の改善
通常、成人には1日1回ファレカルシトリオールとして0.3~0.9μgを経口投与する。ただし、年齢、症状、病型により適宜増減する。

用法・用量に関連する使用上の注意

1.本剤投与中にあらわれる副作用は高カルシウム血症及びそれに基づくと考えられる症状が多いので、過量投与を防ぐため、本剤投与中は、血清カルシウム値を定期的(投与初期及び増量時には少なくとも2週に1回)に測定すること。血清カルシウム値に関しては、疾患、施設の基準値等に応じた適正範囲を維持するよう、患者毎に投与量を調節すること。
 高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。投与を再開する場合は、血清カルシウム値が適正範囲に回復したことを確認した後に、減量して行うこと。
 低アルブミン血症(血清アルブミン値が4.0g/dL未満)の場合には補正値を指標に用いることが望ましい。
 補正カルシウム値算出方法:
  補正カルシウム値(mg/dL)=血清カルシウム値(mg/dL)-血清アルブミン値(g/dL)+4.0

2.血清カルシウム値と血清リン値の積が高値の場合、異所性石灰化の増悪をきたすと報告1)~3)されているので、血清カルシウム値及び血清リン値を定期的に測定し、血清カルシウム値と血清リン値の積が異常高値を認めた場合には、投与量を調節することが望ましい。

3.維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症患者に投与する場合、血清PTH値、血清Al-P値の抑制が過大に発現した場合は減量するなど、投与量を調節すること。

4.副甲状腺機能低下症及びクル病・骨軟化症の患者に投与する場合、尿中カルシウム値、尿中クレアチニン値を定期的に測定し、尿中カルシウム/クレアチニン比が正常域を超えないよう投与量を調節すること。

[使用上の注意]

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1)高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

(2)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、授乳婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

(3)小児[「小児等への投与」の項参照]

2.重要な基本的注意

(1)高リン血症のある患者に投与する場合には、リン酸結合剤を併用し、血清リン値を下げること。

(2)本剤の使用に際しては、他のビタミンD及びその誘導体の製剤の併用の有無を確認し、本剤と併用する場合には注意すること。[「相互作用」の項参照]

**3.相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カルシウム製剤
〔乳酸カルシウム
 炭酸カルシウム
等〕
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。
ビタミンD及びその誘導体
〔アルファカルシドール
 カルシトリオール
等〕
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 相加作用
PTH製剤
〔テリパラチド〕
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。 相加作用
マグネシウム含有製剤
〔酸化マグネシウム
 炭酸マグネシウム
等〕
高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。 腸管でのマグネシウムの吸収を促進させる。透析中の患者〔腎からのマグネシウムの排泄が低下している。〕
ジギタリス製剤
〔ジゴキシン等〕
高カルシウム血症に伴う不整脈があらわれるおそれがある。 高カルシウム血症が発症した場合、ジギタリス製剤の作用が増強される。

*4.副作用

承認時:安全性評価対象例452例中、54例(11.9%)に副作用が認められた。その主なものは高カルシウム血症23件(5.1%)、そう痒感11件(2.4%)であった。また、臨床検査値異常変動の主なものは、尿沈渣異常3.2%(3/94例)、尿pH上昇2.6%(3/114例)、ALT(GPT)上昇1.9%(8/423例)、γ-GTP上昇1.9%(5/270例)、LDH上昇1.2%(4/334例)、好酸球の増加1.1%(4/370例)であった。

再審査終了時:市販後の特定使用成績調査における安全性評価対象例1,253例中、248例(19.8%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められた。その主なものは高カルシウム血症179件(14.3%)、高リン血症42件(3.4%)であった。

(1) 重大な副作用

1)高カルシウム血症(11.8%):本剤は血清カルシウム上昇作用を有するため、高カルシウム血症があらわれることがある。
 高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。投与を再開する場合は、血清カルシウム値が適正範囲に回復したことを確認した後に、減量して行うこと。
 また、高カルシウム血症に基づくと思われる臨床症状(そう痒感、いらいら感等)の発現にも注意すること。

2)腎結石(0.1%)、尿管結石(0.1%):腎結石、尿管結石があらわれることがある。

3)肝機能障害(0.1%)、黄疸(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

(2) その他の副作用

下記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて、適切な処置を行うこと。

1.0%以上1.0%未満
精神神経系   頭痛
眠気
いらいら感
パーキンソニズム
消化器   下痢
下血
嘔気
嘔吐
胃部不快感
食欲不振
口渇感
循環器   胸部違和感
徐脈
血液   好酸球の増加
白血球数増多
単球の増加
桿状核球の増加
好中球の増加
好中球の減少
リンパ球の減少
代謝異常 高リン血症 尿酸上昇
総コレステロール上昇
トリグリセライド上昇
総タンパク低下
アルブミン低下
皮膚 そう痒感 蕁麻疹
皮疹
肝臓   ALT(GPT)上昇
γ-GTP上昇
LDH上昇
AST(GOT)上昇
腎臓   尿pH上昇
尿沈渣異常
BUN上昇
尿タンパク異常
尿潜血
  関節周囲又は皮下の石灰化
骨痛
関節痛
その他   肩こり
女性型乳房
顔面紅潮

各副作用の頻度は承認時までの臨床試験及び市販後の特定使用成績調査の合算に基づく。

5.高齢者への投与

低用量から開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[承認時までの臨床試験において、高齢者に高カルシウム血症等の副作用の発現率が高い傾向が認められている。]

6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[胎児及び妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット、ウサギ)で胎盤移行、胎児化骨遅延等が認められている。]

(2)授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[乳児に対する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で未変化体及び代謝物の乳汁移行が認められている。]

7.小児等への投与

(1)低出生体重児、新生児、乳児、幼児への安全性は確立していない。[使用経験がない。]

(2)小児に投与する場合には、血清カルシウム値等の観察を十分に行い、少量から投与を開始し、漸増投与するなど、過量投与にならないよう慎重に投与すること。[使用経験が少ない。]

8.適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤は、PTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

9.その他の注意

(1)ラットの生殖試験において黄体数の減少が見られた。

(2)ラット(F344系)に5~20ng/kgを104週間経口投与したがん原性試験において、雌の高用量(20ng/kg)で良性の副腎髄質褐色細胞腫が6/55例に見られた(対照群:2/55例)。

[薬物動態]

1.血中濃度4),5)

健常成人に0.3μgを単回経口投与した時、血清中濃度は投与後4時間にCmax4.98pg/mLに達した後、半減期52.7時間で消失する。血清中濃度には食事の影響は認められない。

健常成人及び慢性腎不全のため血液透析を受けている患者に1日1回0.3μgを反復投与した時、最終投与日のCmaxの平均値は単回投与時の2.3~3.3倍に上昇し、10~11日で定常状態に達する。透析による除去は認められない。

健常成人に単回及び反復経口投与した時のパラメーター

  Cmax
(pg/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
AUC
(pg・hr/mL)
単回(n=6) 4.98±1.09 4.0±1.8 52.7 248.5±32.0
反復(n=6) 11.67±1.44 5.7±2.0 62.2 235.8±28.0

AUC: 単回投与時 AUC0~∞

反復投与時 AUC0~24

血液透析患者に単回及び反復経口投与した時のパラメーター

  Cmax
(pg/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
AUC
(pg・hr/mL)
単回(n=5) 3.84±0.90 5.2±1.8 61.1 237.1±40.3
反復(n=5) 12.70±2.37 6.0±2.3 87.5 236.6±40.8

AUC: 単回投与時 AUC0~∞

反復投与時 AUC0~24

2.代謝・排泄6)~9)

(参考)動物における成績:

ラット、イヌ及びマウスに経口投与した時、いずれの動物種においても血清中には主に未変化体として存在する。

標的組織である副甲状腺、小腸、腎臓及び骨には未変化体と薬理活性を有する23位水酸化体が存在し、持続的な推移を示す。

本剤は側鎖の酸化及びグルクロン酸抱合などにより代謝された後、主として胆汁を介して糞中から排泄される。

[臨床成績]10)~19)

国内204施設において実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験の評価対象総計481例における有効性は次のとおりである。

疾 患 名 有効率(%)【有効以上】
維持透析下の
二次性副甲状腺機能亢進症
51.4(167/325)
副甲状腺機能低下症 90.9( 90/ 99)
クル病・骨軟化症 71.9( 41/ 57)

[薬効薬理]

本剤は、活性型ビタミンD3の誘導体であり、小腸、副甲状腺及び骨等の標的組織に分布する受容体への結合により以下の作用を発揮する。

1.カルシウム代謝調節作用20),21)

(1)ビタミンD欠乏ラット:ファレカルシトリオールの静脈内投与によって、小腸カルシウム吸収及び骨吸収(骨カルシウム動員)の促進作用が認められた。

(2)培養骨組織:ファレカルシトリオールはマウス頭頂骨器官培養系において骨吸収促進作用を示した。

2.慢性腎不全における二次性副甲状腺機能亢進症に対する作用22)

腎不全病態モデルである5/6腎摘除ラットにおいて、ファレカルシトリオールの経口投与によって、血中副甲状腺ホルモン(PTH)の上昇及び副甲状腺におけるPTHのメッセンジャーRNA発現の亢進が抑制された。また、類骨の増加、線維性骨炎及び石灰化異常等の骨病変の改善が認められた。

3.副甲状腺機能低下症に対する作用20)

副甲状腺機能低下症の病態モデルである副甲状腺摘出ラットにおいて、ファレカルシトリオールの経口投与によって、低下した血中カルシウムの上昇が認められた。

4.抗クル病作用23)

(1)ビタミンD欠乏性クル病ラット:ファレカルシトリオールの経口投与によって、ビタミンD欠乏性クル病ラットの骨灰分減少が改善され、またその発症が抑制された。

(2)低リン血症性ビタミンD抵抗性クル病マウス:家族性低リン血症性ビタミンD抵抗性クル病のモデルと考えられるHypophosphatemicマウスにおいて、ファレカルシトリオールの皮下投与によって、低下したリン濃度の上昇が認められた。

[有効成分に関する理化学的知見]

一般名ファレカルシトリオール(JAN)

falecalcitriol(JAN, INN)

化学名(+)-(5Z, 7E)-26, 26, 26, 27, 27, 27-hexafluoro-9, 10-secocholesta-5, 7, 10(19)-triene-1α, 3β, 25-triol

構造式

ホーネル錠0.15/0.3

分子式C27H38F6O3

分子量524.59

性 状本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、テトラヒドロフランに極めて溶けやすく、アセトニトリル又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。

熱又は光によって変化する。

融 点約143℃

[包    装]

ホーネル錠0.15:PTP100錠

ホーネル錠0.3:PTP100錠

[主要文献]

1)揖場和子:“14. 異所性石灰化”. 透析と腎性骨異栄養症. 森井浩世・井上隆 監修. 中外医学社, p.176-192(1994)

2)井上聖士ほか:“第XXI章 異所性石灰化症の治療”. 透析患者の骨病変―その見方と考え方―. 前田貞亮ほか編. 日本メディカルセンター, p.249-258(1988)

3)Velentzas, C. et al.:Can. Med. Assoc. J., 118, 45(1978)

4)角尾道夫:臨床医薬,13, 1907(1997)

5)浅野泰ほか:臨床医薬,13, 2559(1997)

6)小室勢津子ほか:薬物動態,11, 505(1996)

7)小室勢津子ほか:薬物動態,11, 530(1996)

8)小室勢津子ほか:基礎と臨床,30, 2915(1996)

9)小室勢津子ほか:薬物動態,11, 518(1996)

10)森井浩世ほか:腎と透析,42, 697(1997)

11)森井浩世ほか:日本透析医学会誌,30, 895(1997)

12)森井浩世ほか:腎と透析,43, 271(1997)

13)森井浩世ほか:J. Bone Miner. Metab.,16, 34(1998)

14)森井浩世ほか:J. Bone Miner. Metab.,16, 44(1998)

15)松本俊夫ほか:ホルモンと臨床,45, 595(1997)

16)松本俊夫ほか:ホルモンと臨床,45, 693(1997)

17)松本俊夫ほか:ホルモンと臨床,45, 789(1997)

18)吉川靖三ほか:診療と新薬,34, 331(1997)

19)吉川靖三ほか:診療と新薬,34, 359(1997)

20)勝又隆ほか:基礎と臨床,30, 2955(1996)

21)Harada M. et al.:Bone Miner.,18, 41(1992)

22)津島直美ほか:基礎と臨床,30, 2963(1996)

23)勝又隆ほか:基礎と臨床,30, 2975(1996)

[文献請求先]


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