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添付文書 | メタルカプターゼカプセル50mg/100mg

目次[メタルカプターゼカプセル50mg/100mg 添付文書]

警告あり

抗リウマチ剤・ウイルソン病治療剤・金属解毒剤

処方箋医薬品注)メタルカプターゼカプセル50mg

処方箋医薬品注)メタルカプターゼカプセル100mg

METALCAPTASE cap.50mg / cap.100mg

ペニシラミン製剤

**2009年12月改訂(第7版、主要文献の記載整備)

*2007年11月改訂(組成・性状の項からの添加物「亜硫酸水素ナトリウム」の削除)

貯法:室温保存

使用期限:外箱及び容器に表示

日本標準商品分類番号
87443、873929
カプセル50mg カプセル100mg
承認番号 21900AMX00677000 21900AMX00678000
薬価収載 2007年6月2007年6月
販売開始 1984年7月 1980年2月
効能追加 1999年12月

注)注意-医師等の処方箋により使用すること

[警告]

無顆粒球症等の重篤な血液障害等が起こることがあるので、使用上の注意に特に留意すること。

[禁忌(次の患者には投与しないこと)]

○関節リウマチ

1.血液障害のある患者[再生不良性貧血等の重篤な血液障害を起こすおそれがある。]

2.腎障害のある患者[ネフローゼ等の重篤な腎障害を起こすおそれがある。]

3.SLEの患者[SLEの症状を悪化させるおそれがある。]

4.成長期の小児で結合組織の代謝障害のある患者[結合組織異常を起こすおそれがある。]

5.金剤が投与されている患者[「相互作用」の項参照]

6.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

○ウイルソン病(肝レンズ核変性症)、鉛・水銀・銅の中毒

金剤が投与されている患者[「相互作用」の項参照]

[原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)]

○関節リウマチ

1.高齢者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある。]

2.手術直後の患者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある。]

3.骨髄機能の低下している患者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある。]

4.全身状態が悪化している患者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある。]

5.授乳婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

○ウイルソン病(肝レンズ核変性症)、鉛・水銀・銅の中毒

1.血液障害のある患者[重篤な血液障害を起こすおそれがある。]

2.腎障害のある患者[重篤な腎障害を起こすおそれがある。]

3.SLEの患者[SLEの症状を悪化させるおそれがある。]

4.成長期の小児で結合組織の代謝障害のある患者[結合組織異常を起こすおそれがある。]

5.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

*[組成・性状]

販 売 名 メタルカプターゼカプセル50mg メタルカプターゼカプセル100mg
成分・含量 1カプセル中 ペニシラミン 50mg 1カプセル中 ペニシラミン 100mg
添 加 物 トウモロコシデンプン
結晶セルロース
ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体:
 ゼラチン
 酸化チタン
 ラウリル硫酸ナトリウム 
 黄色5号
トウモロコシデンプン
ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体:
 ゼラチン
 酸化チタン
 ラウリル硫酸ナトリウム
 黄色4号(タートラジン)
 赤色3号
 青色1号
販 売 名 識 別
コード
剤 形 外形・サイズ等
メタルカプターゼ
カプセル50mg
T650 キャップ部及びボディ部が淡橙色不透明な3号硬カプセル メタルカプターゼ50mgカプセル
重量(mg)
約210
メタルカプターゼ
カプセル100mg
T651 キャップ部が赤、ボディ部が淡黄色不透明な2号硬カプセル メタルカプターゼ100mgカプセル
重量(mg)
約305

[効能・効果、用法・用量]

効 能・効 果 用 法・用 量
○関節リウマチ  本剤は、消炎鎮痛剤などで十分な効果が得られない場合に使用すること。
 通常、成人にはペニシラミンとして1回100mgを1日1~3回、食間空腹時に経口投与する。
 患者の年齢、体重、症状、忍容性、本剤に対する反応等に応じて適宜増減するが、一般的には成人、初期量を1日100mgとし、増量するときは4週間以上の間隔をおいて100mgずつ漸増する。維持量は効果が得られる最低用量に調節する。また、投与を再開するときは、低用量から開始すること。
 なお、1日300mgでは効果不十分で増量により有効性が期待される場合には、患者の状態を十分に観察しつつ1日600mgまで増量することもできる。ただし、効果が得られた後は減量して有効最少量で維持すること。
○ウイルソン病
 (肝レンズ核変性症)
 通常、成人にはペニシラミンとして1日1,000mgを食前空腹時に1~数回に分けて経口投与する。
 なお、患者の年齢、症状、忍容性、本剤に対する反応等に応じて、一般に1日量600~1,400mgの範囲で増減し、また、投与法についても、連日投与、間歇投与、漸増投与法など各症例ごとに用法及び用量を決定する。
○鉛・水銀・銅の中毒  通常、成人にはペニシラミンとして1日1,000mgを食前空腹時に数回に分けて経口投与する。なお、患者の年齢、症状、忍容性、本剤に対する反応等に応じて、一般に1日量600~1,400mgの範囲で増減し、また、投与法についても、連日投与、間歇投与、漸増投与法など各症例ごとに用法及び用量を決定する。
 通常、小児にはペニシラミンとして1日20~30mg/kgを食前空腹時に数回に分けて経口投与する。なお、患者の年齢、症状、忍容性、本剤に対する反応等に応じて適宜増減する。ただし、1日量は、成人の標準用量(1日1,000mg)を上限とする。

用法・用量に関連する使用上の注意

○関節リウマチ

1.本剤の投与は1日用量100mgの低用量から開始し、リウマチの活動性を指標として増量が必要な場合は、患者の状態を十分に観察しつつ4週間以上の間隔をおいて徐々に行うこと。 また、本剤は低用量でも効果がある場合が多いので、効果が得られた後は少量(できるだけ200mg以下)で維持すること。

2.通常、本剤は1日用量600mgを越える量を投与しても、それに応じて効果が増強する可能性は少ない。

3.本剤は遅効性であるので(通常、効果は4週間以上投与後より発現する)、本剤の効果が得られるまでは、従来より投与している消炎鎮痛剤等は継続して併用することが望ましい。ただし、本剤を6ヵ月間継続投与しても効果があらわれない場合には、投与を中止すること。

[使用上の注意]

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

○関節リウマチ

(1)血液障害の既往のある患者[血液障害を起こすおそれがあるので血液検査を定期的に行うこと(「重要な基本的注意」の項参照)。]

(2)腎障害の既往のある患者[腎障害を起こすおそれがあるので尿蛋白等の腎機能検査を定期的に行うこと(「重要な基本的注意」の項参照)。]

(3)肝障害のある患者[肝機能異常を起こすおそれがあるので肝機能検査値に注意すること。]

(4)ペニシリン系薬剤に対して過敏症の既往のある患者

(5)免疫抑制剤が投与されている患者[「相互作用」の項参照]

○ウイルソン病(肝レンズ核変性症)、鉛・水銀・銅の中毒

(1)血液障害の既往のある患者[血液障害を起こすおそれがあるので血液検査を定期的に行うこと。]

(2)腎障害の既往のある患者[腎障害を起こすおそれがあるので尿蛋白等の腎機能検査を定期的に行うこと。]

(3)肝障害のある患者[肝機能異常を起こすおそれがあるので肝機能検査値に注意すること。]

(4)ペニシリン系薬剤に対して過敏症の既往のある患者

(5)高齢者[重篤な血液障害等を起こすおそれがある。]

(6)免疫抑制剤が投与されている患者[「相互作用」の項参照]

2.重要な基本的注意

○関節リウマチ

(1)本剤による重篤な副作用報告があるので、消炎鎮痛剤、金剤等で制御できない難治例に使用すること。

(2)本剤の投与開始に先立ち、主な副作用、用法・用量などの留意点を患者に説明し、特に咽頭痛、発熱、紫斑などの症状がみられた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示すること。

(3)本剤投与前には必ず血液、腎機能、肝機能等の検査を実施すること。
 投与中は臨床症状を十分に観察するとともに、定期的に(投与開始後最初の2ヵ月は1~2週間に1回、その後は2~4週間に1回の割合)血液及び尿検査等の臨床検査を行うこと。
 なお、臨床検査のうち白血球数、血小板数及び尿蛋白には特に留意し、検査値が下記のいずれかの値を示したときは、投与を中止し適切な処置を行うこと。
 白血球数………………3,000/mm3未満
 血小板数……………100,000/mm3未満
 尿蛋白……………持続的または増加傾向を示す場合、及び血尿がみられた場合
 血液障害は急激に発現することがあるので、外来患者に投与する場合は、血液検査値の変化を速やかに把握するよう努めること。
 特に白血球数及び血小板数には留意し、その値が正常範囲内にあっても減少傾向にある場合は本剤の減量又は投与の中止を考慮すること。

○鉛・水銀・銅の中毒

(1)鉛中毒患者に対する本剤の使用は、重症の場合には静注キレート剤による初期治療後の補助的治療とし、無症状で血中鉛濃度が40~60μg/dL以上に上昇した場合には単独療法とすること。
 また、血中鉛濃度が40~60μg/dL未満まで減少した場合には、本剤の投与中止を検討すること。ただし、他のキレート剤において、投与中止後に血中鉛濃度のリバウンドが報告されているので、本剤中止後も1~2週間は定期的に血中鉛濃度を測定し、リバウンドが認められた場合には本剤の投与を検討すること。
 なお、小児の精神神経系は成人より鉛の影響を受けやすく、低い鉛濃度でも、持続した場合には脳症が発現する危険性が高くなるので、観察を十分行うこと。
 その他の金属中毒に対し本剤を使用する場合は、投与開始及び中止に関する血中金属濃度の指標は明確でないため、臨床症状、健康へ及ぼす影響等を十分に検討すること。

(2)効果が得られるためには、排泄するための十分な尿量が必要であるので、投与前には必ずクレアチニン等の腎機能検査を実施すること。また、投与中も定期的(1~2週間に1回)に検査を行い、腎機能の低下が認められた場合には、血液透析の併用を考慮すること。

(3)本剤の副作用発現頻度は用量依存的に上昇する可能性があり、また重篤な副作用報告があるので、本剤の投与は治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合のみとし、漫然と投与しないこと。

3.相互作用

(1) 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
金剤
 金チオリンゴ酸ナトリウム
  〔シオゾール〕
 オーラノフィン
  〔リドーラ〕
重篤な血液障害が発現するおそれがある。 機序不明

(2)併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
免疫抑制剤 副作用が増強するおそれがある。 機序不明
経口鉄剤
〔クエン酸第一鉄ナトリウム、硫酸鉄   等〕
本剤の効果を減弱するおそれがあるので、やむを得ず投与する場合には、本剤との同時投与は避けること。 同時投与した場合、本剤の吸収率が低下するとの報告がある。
マグネシウム又はアルミニウムを含有する制酸剤
〔水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム〕
亜鉛を含有する経口剤 同時投与した場合、本剤が吸収される前に亜鉛とキレート化され、本剤の吸収率が低下する可能性がある。

4.副作用

○関節リウマチ
 総症例8,110例中2,171例(26.8%)3,274件の副作用が認められた。その主なものは発疹729件、そう痒553件、腎機能障害326件、味覚異常114件、腹痛109件であった。[承認時~1990年7月までの集計]

○ウイルソン病(肝レンズ核変性症)
 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

○鉛・水銀・銅の中毒
 本剤は副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。[効能・効果追加時]

(1)重大な副作用

1)白血球減少症(0.79%)、無顆粒球症(頻度不明)、顆粒球減少症(0.05%)、好酸球増多症(0.02%)、血小板減少症(1.07%)、再生不良性貧血(0.04%)、貧血(低色素性貧血、溶血性貧血等)(0.64%)、汎血球減少症(0.05%)、血栓性血小板減少性紫斑病(モスコビッチ症候群)(頻度不明)、ネフローゼ症候群(膜性腎症等)(0.09%):白血球減少症、無顆粒球症、顆粒球減少症、好酸球増多症、血小板減少症、再生不良性貧血、貧血(低色素性貧血、溶血性貧血等)、汎血球減少症、血栓性血小板減少性紫斑病(モスコビッチ症候群)、ネフローゼ症候群(膜性腎症等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]

2)肺胞炎(頻度不明)、間質性肺炎・PIE(好酸球性肺浸潤)症候群(頻度不明)、閉塞性細気管支炎(頻度不明):肺胞炎及び発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎・PIE症候群、閉塞性細気管支炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

3)グッドパスチュア症候群(頻度不明):グッドパスチュア症候群が報告されているので、尿所見の異常と喀血やX線での肺浸潤が関連して認められた場合には、直ちに投与を中止すること。

4)味覚脱失(0.43%)、視神経炎(頻度不明):味覚脱失、視神経炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5)SLE様症状(0.02%)、天疱瘡様症状(0.27%)、重症筋無力症(0.06%):SLE様症状、天疱瘡様症状、重症筋無力症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

6)神経炎(0.02%)、ギランバレー症候群を含む多発性神経炎(頻度不明):神経炎、ギランバレー症候群を含む多発性神経炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

7)多発性筋炎(0.06%)、筋不全麻痺(頻度不明):多発性筋炎、筋不全麻痺があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

8)血栓性静脈炎(頻度不明)、アレルギー性血管炎(頻度不明)、多発性血管炎(頻度不明):血栓性静脈炎、アレルギー性血管炎(白血球破砕性血管炎等)、肺・腎臓等に多様な臓器障害を引き起こし、血清学的に抗好中球細胞質抗体(MPO-ANCA)陽性であることを特徴とする多発性血管炎等があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

9)胆汁うっ滞性肝炎(頻度不明):関節リウマチ患者で胆汁うっ滞性肝炎が報告されているので、治療期間中は定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。

(2)その他の副作用
 下記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
精神神経系 めまい
頭痛
知覚障害
眼瞼下垂
昏迷
痙攣
感覚器 味覚異常
耳鳴
視力異常
複視
白内障
聴力低下
 
消化器 口内炎・口角炎
腹痛
食欲不振
嘔気
嘔吐
下痢
消化性潰瘍
舌炎
消化不良
口内乾燥
胃炎
口唇炎
下血
歯肉炎
便秘
膵炎
皮膚 発疹
そう痒
脱毛
皮膚炎
紫斑
潮紅
皮下出血
結節性紅斑
多形紅斑
創傷治癒障害
穿孔性弾力線維症
爪の異常
肝臓 肝機能障害
[AST(GOT)、ALT(GPT)上昇等]
黄疸  
腎臓 腎機能障害
(尿蛋白、血尿、BUN上昇、クレアチニン上昇)
腎炎  
血液   鼻出血
リンパ球減少
白血球増多
 
血管     毛細血管脆弱
免疫グロブリン   免疫グロブリン(IgA、IgG、IgM)減少注1)  
筋・骨格   関節痛
筋肉痛
 
その他 浮腫
発熱
けん怠感
咽頭炎
無力症
動悸
体重減少
疼痛
陰門びらん
体重増加
ビタミンB6欠乏注2)
乳房肥大
尿失禁

注1)免疫グロブリンの検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

注2)ビタミンB6を併用することが望ましい。

※:発現頻度5%以上

5.高齢者への投与

○関節リウマチ

高齢者には原則として投与を避けること。[「原則禁忌」の項参照]

○ウイルソン病(肝レンズ核変性症)、鉛・水銀・銅の中毒

一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与すること。

6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。ただし、ウイルソン病(肝レンズ核変性症)、鉛・水銀・銅の中毒には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[催奇形性を疑う症例報告がある。]

(2)授乳中の婦人には投与しないこと。ただし、やむを得ず投与する場合は、授乳を中止すること。[授乳婦へ投与した場合の乳児に対する安全性は確立されていない。]

7.小児等への投与

○関節リウマチ、ウイルソン病(肝レンズ核変性症)

小児等に対する安全性は確立していないので、小児等には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。

○鉛・水銀・銅の中毒

低出生体重児、新生児及び乳児に対する安全性は確立していないので、低出生体重児、新生児及び乳児には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。

8.適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

[薬物動態]

1.血中濃度1),2)

健常成人に200mgを空腹時単回経口投与した場合、血中濃度パラメータは以下の通りであった。

Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(μg・hr/mL)
成人(n=12)0.621.82.32.17

(参考)外国人による成績:
健常成人(n=6)に空腹時、食後、空腹時鉄剤服用直後、空腹時制酸剤(水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム含有)服用直後に、ペニシラミン500mgを単回経口投与した場合、ペニシラミンの血中濃度パラメータは以下の通りであった。
ペニシラミンのT1/2は各群で差は認められないものの、食後、鉄剤服用後及び制酸剤服用後のCmax及びAUCは空腹時に比べ低下した。

Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(μg・hr/mL)
空腹時 3.053.82.114.7
食後1.512.32.37.2
鉄剤併用 1.001.31.22.6
制酸剤併用 1.723.01.57.0

2.分布3),4)

(参考)動物による成績:

14C-ペニシラミン20mg/kgをラットに単回経口投与した場合、投与後短時間で中枢神経を除く全身へのすみやかな分布が認められ、大動脈、軟骨、皮膚、アキレス腱への分布が高く、筋肉、脂肪には低かった。なお、本薬は血漿蛋白とジスルフィド結合を形成することが認められ、蛋白結合率は経時的に上昇し投与後24時間ではほぼ100%に達した。

3.代謝・排泄5)

健常成人に200mgを単回経口投与した場合、尿中主代謝物はペニシラミン-システインであり、ペニシラミンジスルフィドも検出された。
投与後24時間までの総ペニシラミンの尿中排泄率は投与量の35.2%であった。

[臨床成績]6)~22)

承認時までに実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験の成績は以下の通りである。

疾 患 名 有効率(%)【有効以上】
関節リウマチ 66.1(489/740)

[薬効薬理]

○関節リウマチとの関連

1.蛋白質変性抑制作用23)~25)

ペニシラミンは、ヒトγ-グロブリンを用いたin vitro試験において蛋白変性抑制作用が、ヒト関節液を用いたin vitro試験においてコラゲナーゼ活性抑制作用が、あるいはラットカラゲニン肉芽腫由来の培養線維芽細胞においてライソゾーム膜安定化作用等が認められている。これらの作用は、直接あるいは間接的に生体成分の抗原性獲得に抑制的に働くと考えられる。

2.蛋白質解離作用26)

ペニシラミンはSH基により、関節リウマチ患者におけるリウマトイド因子をはじめ免疫複合体の分子内S-S結合を解離する作用を有する。

3.免疫応答に対する作用27)

ペニシラミンは、マウスにおいてT-リンパ球を介して免疫系に作用し、免疫機能を抑制あるいは増強する免疫調節作用を有すると考えられる。

○ウイルソン病(肝レンズ核変性症)、鉛・水銀・銅の中毒との関連28)~33)

ウイルソン病患者において、ペニシラミン2分子は血清銅1分子と結合して可溶性のキレートを形成し、尿中銅排泄を促進する。血清銅濃度の減少に伴い、組織内の銅が血清中に遊離し、脳、肝、腎、角膜等の臓器内に銅が過剰沈着するのを防ぐ。
重金属(鉛・水銀)負荷ラットにおいて、ペニシラミンは尿中重金属排泄量を増加させ、体外への重金属の除去を促進する。

[有効成分に関する理化学的知見]

一般名ペニシラミン(JAN)

penicillamine(JAN、INN)

化学名3-mercapto-D-valine

構造式

メタルカプターゼ50 構造式

分子式C5H11NO2S

分子量149.21

性 状白色の結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味は初めやや甘く、後に不快な味がある。

水に溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくい。

融 点約195℃(分解)

旋光度〔α〕20D-60゜~-67゜

[包    装]

メタルカプターゼカプセル50mg:PTP100カプセル

メタルカプターゼカプセル100mg:PTP100カプセル

**[主要文献]

1)社内資料(血中濃度に関する資料)

2)Osman, M. A. et al. : Clin. Pharmacol. Ther., 33 (4), 465 (1983)

3)野津隆司ほか:応用薬理, 14 (2), 265 (1977)

4)野津隆司ほか:応用薬理, 14 (2), 277 (1977)

5)社内資料(尿中排泄に関する資料)

6)塩川優一ほか:医学のあゆみ, 101 (4), 216 (1977)

7)井上 一ほか:現代の診療, 19 (3), 550 (1977)

8)斉藤輝信:現代の診療, 19 (3), 367 (1977)

9)三井忠夫ほか:東海リウマチ, 7 (1, 2), 15 (1976)

10)長屋郁郎ほか:東海リウマチ, 7 (1, 2), 9 (1976)

11)吉沢久嘉ほか:リウマチ, 17 (2), 180 (1977)

12)伊藤久次:現代の診療, 19 (3), 474 (1977)

13)小坂志朗ほか:現代の診療, 19 (3), 355 (1977)

14)松浦美喜雄ほか:現代の診療, 19 (3), 456 (1977)

15)島崎芳夫:現代の診療, 19 (3), 477 (1977)

16)吉松俊一ほか:現代の診療, 19 (3), 485 (1977)

17)鈴木明夫ほか:現代の診療, 19 (3), 503 (1977)

18)江沢英光ほか:現代の診療, 19 (3), 542 (1977)

19)吉野槇一ほか:現代の診療, 19 (3), 427 (1977)

20)斉藤輝信ほか:現代の診療, 19 (3), 395 (1977)

21)藤井俊宥ほか:現代の診療, 19 (3), 420 (1977)

22)力丸 暘:現代の診療, 19 (3), 403 (1977)

23)小友 進ほか:日薬理誌, 74, 193 (1978)

24)社内資料(コラゲナーゼ活性抑制作用に関する資料)

25)大塚勝弘ほか:薬学雑誌, 97 (10), 1147 (1977)

26)Jaffe, I. A. : J. Lab. Clin. Med., 60 (3), 409 (1962)

27)安倍千之:抗炎症剤の薬効検定-方法と倫理-,103 (1979)

28)Walshe, J. M. : Clin. Sci., 26, 461 (1964)

29)Hammond, P. B. :Toxicol. Appl. Pharmcol., 26, 241 (1973)

30)Tandon, S. K. et al. : Toxicol. Appl. Pharmcol., 79,204 (1985)

31)島田秀昭ほか:薬学雑誌,108 (12), 1209 (1988)

32)Kiyozumi, M. et al. : Chem. Pharm. Bull., 36 (7), 2599 (1988)

33)Shimada, H. et al. : Toxicology, 77, 157 (1993)

[文献請求先]

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。


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