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添付文書 | メトリジン錠 2mg

目次[メトリジン錠 2mg 添付文書]

低血圧治療剤

**処方せん医薬品注)メトリジン錠2mg

Metligine tab. 2mg

*ミドドリン塩酸塩製剤

**2009年6月改訂(第6版、規制区分の変更)

*2008年2月改訂(医薬品の一般的名称の変更等に伴う改訂)

貯法:気密容器・室温保存

使用期限:外箱及び容器に表示

日本標準商品分類番号
87216
承認番号 1AM-185
薬価収載 1989年5月
販売開始 1989年6月
再審査結果 1998年3月

注)注意-医師等の処方せんにより使用すること

[禁忌(次の患者には投与しないこと)]

1.甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の患者は、ノルエピネフリン等と類似の作用を持つ交感神経刺激薬により過度な反応を起こす可能性が知られている。本剤は、薬理学的にこれらの薬剤と同様な反応を起こすおそれがある。]

2.褐色細胞腫の患者[褐色細胞腫の患者は、カテコールアミンの過剰放出があり、本剤が病態を悪化させるおそれがある。]

*[組成・性状]

販 売 名 メトリジン錠2mg
成分・含量 1錠中 ミドドリン塩酸塩 2mg
添 加 物 トウモロコシデンプン
D-マンニトール
結晶セルロース
ショ糖脂肪酸エステル
販 売 名 識 別
コード
剤  形 外形・サイズ等
メトリジン錠
2mg
T65 白色の割線
入り素錠
上面 下面 側面
メトリジン錠2mg上面 メトリジン錠2mg下面 メトリジン錠2mg側面
直径
(mm)
厚み
(mm)
重量
(mg)
約6 約2.6 約100

[効能・効果]

本態性低血圧、起立性低血圧

[用法・用量]

成人にはミドドリン塩酸塩として、通常1日4mgを2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減する。ただし、重症の場合は1日8mgまで増量できる。

小児にはミドドリン塩酸塩として、通常1日4mgを2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高量は6mgとする。

[使用上の注意]

1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1)重篤な心臓障害のある患者[本剤は静脈還流量増加作用を介した心臓への作用を有しているため、静脈還流を治療上抑制している患者等に投与する場合、病態を悪化させるおそれがある。]

(2)重篤な血管障害のある患者[閉塞性動脈硬化症等の重篤な血管狭窄のある患者に投与する場合、病態を悪化させるおそれがある。]

(3)重篤な腎障害のある患者[消失半減期の延長により血中濃度が持続するので、投与間隔をあけて使用する。]

(4)高血圧の患者[基礎疾患として高血圧がある起立性低血圧患者に使用する場合、過度の血圧上昇が起こるおそれがある。]

(5)前立腺肥大に伴う排尿困難のある患者[本剤が膀胱頸部のα受容体に作用するため、排尿困難を悪化させるおそれがある。]

2.重要な基本的注意

外国において、神経原性起立性低血圧に対する二重盲検試験が実施された。臥位血圧が過度に上昇した症例が報告されているので注意すること。動悸、頭痛などの症状は臥位血圧の上昇による場合が考えられる。臥位血圧の上昇は本剤の減量、または頭部を高くして寝ることで調節できるが、臥位高血圧が続く場合には投与を中止すること。

3.副作用

総症例9,156例中、121例(1.32%)154件に副作用が認められた。その主なものは、頭痛14件、悪心13件、腹痛12件であった。[再審査終了時]

下記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて、適切な処置を行うこと。

 0.1~1%未満0.1%未満頻度不明
精神神経系 眠気
いらいら感
 
消化器悪心
腹痛
嘔吐
口内炎
腹部膨満感
便秘
下痢
循環器 高血圧
動悸
心室性期外収縮
 
中枢神経系頭痛めまい 
皮膚注) 発疹
立毛感
そう痒感
蕁麻疹
発赤
 
肝臓 肝機能障害
ALT(GPT)上昇
AST(GOT)上昇
Al-P上昇
 
その他 ほてり感
悪寒
けん怠感
頻尿
発汗亢進
肩こり
異常感覚
排尿困難

注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

4.高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

5.妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

(2)授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]

6.適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

[薬物動態]

1.血中濃度1)

健常成人12名にミドドリン塩酸塩として2mg単回投与したときの平均血中濃度及び各パラメーターの値を以下に示す。

 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(ng・hr/mL)
ミドドリン塩酸塩
(未変化体)
2.81.11.0 5.2
脱グリシン体
(活性本体)
5.31.52.419.1

2.吸収・排泄1),2)

健常成人に1、2、4mgを空腹時単回投与すると、血清中未変化体濃度はいずれも投与後1時間で最高に達し、その後は急激に低下して4時間以降はほとんど検出されなかった。

一方、脱グリシン体(活性本体)の濃度は1.5~2時間で最高に達し、最高血清中濃度は未変化体濃度を大きく上回り、その後はいずれも半減期約2時間で減衰した。また血清中濃度曲線下面積(AUC)は用量依存的であった。

尿中排泄は投与後24時間までにほぼ終了した。

また4mg分2、8mg分2での7日間反復投与時の血中濃度、尿中排泄率は単回投与時と比較して差は認められず、蓄積性はないものと考えられた。

3.プロドラッグ化によるバイオアベイラビリティの改善3)

健常成人に本剤と等モルの活性本体を経口投与し、活性本体のAUCを比較すると、AUCは直接活性本体を投与した時より本剤投与時の方が有意に高く、プロドラッグ化によるバイオアベイラビリティの改善が示された。

4.代謝3),4)

健常成人に4mgを単回投与後1~2時間の血清中代謝物は活性本体が67%、未変化体が28%であった。尿中代謝物は活性本体のO-脱メチル・酸化的脱アミノ体が35%と最も多く、ついで活性本体が21%であった。

なお、蛋白結合率は未変化体では24~31%、活性本体では27~28%であった(in vitro)。

5.小児における尿中排泄5)

起立性低血圧の患児に2mgを単回投与したところ、未変化体、活性本体の尿中排泄は成人とほぼ同様であった。

6.その他6)

健常成人に2mgを食後又は空腹時に経口投与したところ、本剤の体内動態は食事による影響を受けなかった。

[臨床成績]7)~11)

下記の疾患に対して二重盲検試験及び一般臨床試験を行い、本剤の有用性が認められた。

疾 患 名 改善率(%)【中等度改善以上】
本態性低血圧 58.2( 89/153)
起立性低血圧 66.7(336/504)

[薬効薬理]

1.血圧に対する作用(動物)

(1)血圧上昇作用12)~16)

1)主として骨格筋、消化管血管床において末梢血管を収縮させることにより総末梢血管抵抗を増大させて血圧を上昇させた(イヌ、サル)。心臓に対する直接作用はなかった(イヌ)。

2)経口投与における血圧上昇作用の発現は緩徐であり、作用時間は長かった(イヌ)。

(2)起立性低血圧モデルに対する作用14),17),18)

1)両側迷走神経、頸動脈洞神経、減圧神経を切断し、さらに30°体軸変換させることにより起こる血圧の低下を抑制した(ウサギ)。

2)ヘキサメトニウムを投与し、さらに30°体軸変換させることにより起こる血圧、大脳組織血流量、心拍出量などの低下を抑制した(イヌ)。

3)脱血負荷時の脳血流量の低下を抑制した(サル)。

2.血圧に対する作用(ヒト)2),19),20)

(1)本態性低血圧、起立性低血圧患者において1日4mg(分2)~6mg(分3)の2~8週間投与で坐位、臥位、立位の血圧を有意に上昇させた。

(2)起立性低血圧患者において1日4mg(分2)の1週間投与で、起立時の血圧低下を有意に抑制した。

(3)健常成人男子においては、1日8mg(分2)の1週間投与でも血圧に影響を及ぼさなかった。

3.作用機序15),16),21)

本剤の血圧上昇作用(ラット、ネコ)、摘出血管平滑筋収縮作用(ウサギ胸部大動脈、イヌ大腿動静脈、ヒト伏在静脈など)はα1遮断薬で抑制されるが、α2遮断薬ではほとんど抑制されず、また本剤にはβ受容体刺激作用、β遮断作用はないことから、本剤の末梢血管収縮作用は、選択的α1受容体刺激作用に基づくものと考えられた。

*[有効成分に関する理化学的知見]

一般名ミドドリン塩酸塩(midodrine hydrochloride) (JAN)

midodrine(INN)

化学名(±)-2-amino-N-(2,5-dimethoxy-β-hydroxyphenethyl)acetamide hydrochloride

構造式

メトリジン錠2mg

分子式C12H18N2O4・HCl

分子量290.74

性 状白色の結晶性の粉末である。

ギ酸に溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。本品の水溶液(1→25)は旋光性を示さない。

融 点約200℃(分解)

[包    装]

PTP100錠、PTP500錠、バラ500錠

*[主要文献]

1)筒井末春:基礎と臨床,21 (2), 694 (1987)

2)永田勝太郎ほか:薬理と治療,15 (3), 1225 (1987)

3)筒井末春ほか:基礎と臨床,21 (4), 1795 (1987)

4)諏訪俊男ほか:薬物動態,2 (1), 21 (1987)

5)阿部忠良ほか:小児科臨床,40 (4), 1013 (1987)

6)諏訪俊男ほか:基礎と臨床,23 (8), 3155 (1989)

7)筒井末春ほか:臨床成人病,17 (7), 1201 (1987)

8)丸山勝一ほか:神経内科治療,5 (1), 51 (1988)

9)石井賢治ほか:Progress in Medicine, 7 (3), 598 (1987)

10)大国真彦ほか:小児内科,19 (4), 591 (1987)

11)高橋良当ほか:基礎と臨床,21 (2), 713 (1987)

12)Tsuchida, K. et al.: Arzneim-Forsch./Drug Res., 36, 1745 (1986)

13)於本淳:自律神経,24 (2), 88 (1987)

14)社内資料(脳血流量に関する資料)

15)土田勝晴ほか:薬理と治療,15 (1), 89 (1987)

16)Pittner, H. et al.: Arzneim-Forsch./Drug Res., 26, 2145 (1976)

17)福原武彦ほか:慈恵医大誌,102 (3), 649 (1987)

18)Tsuchida, K. et al.: Arzneim-Forsch./Drug Res., 36, 1748 (1986)

19)岸本進ほか:循環器科,21 (5), 475 (1987)

20)田中信行ほか:薬理と治療,15 (3), 1297 (1987)

21)臼杵知香ほか:応用薬理,29 (6), 903 (1985)

[文献請求先]

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。


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