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添付文書 | オゼックス錠75/錠150

目次[オゼックス錠75/錠150 添付文書]

ニューキノロン系経口抗菌製剤

処方箋医薬品注)

オゼックス錠75

オゼックス錠150

*日本薬局方 トスフロキサシントシル酸塩錠


OZEX

**2010年8月改訂(第14版、使用上の注意改訂)

*2010年2月改訂(日本薬局方収載に伴う改訂)

貯  法:室温保存

使用期限:外箱又はラベルに表示の期限内に使用すること

日本標準商品分類番号
876241
75mg 150mg
承認番号 20200AMZ00113000 20200AMZ00114000
薬価収載 1990年4月1990年4月
販売開始 1990年7月 1990年4月
再審査結果 1998年3月
再評価結果 2004年9月
効能追加 2002年3月

注)処方箋医薬品:注意-医師等の処方箋により使用すること

[禁忌(次の患者には投与しないこと)]

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない(「5.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)〕

ただし、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては、炭疽、コレラに限り、治療上の有益性を考慮して投与すること。

*[組成・性状]

販 売 名 オゼックス®錠75 オゼックス®錠150
成   分 日局 トスフロキサシントシル酸塩水和物
含   量
(1錠中)
75mg 150mg
トスフロキサシンとして51mg トスフロキサシンとして102mg
添 加 物 L-アスパラギン酸、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、含水二酸化ケイ素、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、タルク、酸化チタン、カルナウバロウ
色 ・ 剤形 白色のフィルムコーティング錠
外   形
大きさ(mm) 直径:7.6、厚さ:3.8 直径:8.6、厚さ:4.7
識別コード
(PTP)
OZX ──

[効能又は効果]

〈適応菌種〉

トスフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む)、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、コレラ菌、 インフルエンザ菌、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)

〈適応症〉

●表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)

●外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍

●骨髄炎、関節炎

●咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染

●膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎

●胆嚢炎、胆管炎

●感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ

●バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎

●涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎

●外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎

●歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

●炭疽

[用法及び用量]

通常、成人に対して、トスフロキサシントシル酸塩水和物として1日300~450mg(トスフロキサシンとして204~306mg)を2~3回に分割して経口投与する。

骨髄炎、関節炎の場合

通常、成人に対して、トスフロキサシントシル酸塩水和物として1日450mg(トスフロキサシンとして306mg)を3回に分割して経口投与する。

腸チフス、パラチフスの場合

通常、成人に対して、トスフロキサシントシル酸塩水和物として1日600mg(トスフロキサシンとして408mg)を4回に分割して14日間経口投与する。

なお、腸チフス、パラチフスを除く症例においては、感染症の種類及び症状により適宜増減するが、重症又は効果不十分と思われる症例にはトスフロキサシントシル酸塩水和物として1日600mg(トスフロキサシンとして408mg)を経口投与する。

〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉

1.高度の腎障害のある患者には、投与量・投与間隔の適切な調節をするなど慎重に投与すること(「薬物動態」の項参照)。

2.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

3.腸チフス、パラチフスには、除菌を確実にするため14日間投与する。なお、投与中は、臨床検査値の異常変動等の発現に注意すること。

4.炭疽の発症及び進展抑制には、類薬であるシプロフロキサシンについて米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨している。なお、長期投与中は、副作用及び臨床検査値の異常変動等の発現に特に注意すること。

[使用上の注意]

**1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1)高度の腎障害のある患者〔高い血中濃度が持続することがある(「薬物動態」の項参照)〕

(2)てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣を起こすことがある〕

(3)重症筋無力症の患者〔類薬で症状を悪化させるとの報告1)がある〕

(4)高齢者〔「4.高齢者への投与」の項参照〕

2.相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テオフィリン
アミノフィリン水和物
テオフィリンの中毒症状(消化器障害、頭痛、不整脈、痙攣等)があらわれるおそれがある。観察を十分に行い、血中濃度モニタリングを行うなど注意すること(下記 注1)参照)。 〈機序〉
テオフィリンの肝での代謝を抑制し、血中濃度を上昇させることが報告されている。
〈危険因子〉
高齢者
高度の腎障害患者
フェニル酢酸系、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤 痙攣があらわれることがある。
観察を十分に行い、症状があらわれた場合には両剤の投与を中止し、気道確保と抗痙攣薬の使用など痙攣に対する治療を実施すること。
〈機序〉
中枢神経におけるGABAA受容体への結合阻害作用が非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されることが主な機序と考えられている。
〈危険因子〉
高齢者
てんかん等痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
高度の腎障害患者
アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸剤、鉄剤、カルシウム含有製剤 本剤の効果が減弱されるおそれがある。
同時投与を避けるなど注意すること。
〈機序〉
金属カチオンと難溶性の錯塩を形成し、本剤の消化管からの吸収が低下することが報告されている。

注1)健康成人にテオフィリン1日400mgと本剤1日450mgを併用したところ、テオフィリンの最高血中濃度は、併用3日目で1.13倍、5日目では1.23倍の上昇を示した。

**3.副作用

承認時までの調査では、副作用は4,424例中143例(3.23%)であった。
また、承認後6年間(1990年1月~1996年1月)の使用成績調査では、25,129例中192例(0.76%)であった。
再審査終了時において、副作用は総症例29,553例中335例(1.13%)に認められ、発現件数は400件であった。その主なものは、発疹66件(0.22%)、胃・腹部不快感57件(0.19%)、下痢・軟便43件(0.15%)等であった。
なお、本項には承認時以降発現した頻度が不明な副作用も含む。

(1) 重大な副作用

1)ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、浮腫、発赤等)(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、浮腫、発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3)痙攣、意識障害(意識喪失等)(頻度不明):痙攣、意識障害(意識喪失等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4)急性腎不全、間質性腎炎(頻度不明):急性腎不全、間質性腎炎等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5)肝機能障害、黄疸(頻度不明):肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

6)無顆粒球症、血小板減少(頻度不明):無顆粒球症、血小板減少があらわれることがある。発熱、咽頭痛、皮下・粘膜出血等があらわれた場合には血液検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

7)偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(出血性大腸炎:0.1%未満):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

8)間質性肺炎、好酸球性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

9)横紋筋融解症(頻度不明):急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

10)低血糖(頻度不明):低血糖があらわれることがある(高齢者、腎障害患者、糖尿病患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(2)重大な副作用(類薬)

1)アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害:他のニューキノロン系抗菌剤でアキレス腱炎、腱断裂等の腱障害が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2)重症筋無力症の悪化:他のニューキノロン系抗菌剤で重症筋無力症の悪化が報告1)されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(3) その他の副作用

次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

種 類0.1~1%未満
又は頻度不明
0.1%未満
過敏症 発疹、光線過敏症注2) そう痒感、蕁麻疹、発熱
腎  臓 クレアチニン上昇注2) BUN上昇、血尿
肝  臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇
消化器 胃・腹部不快感、悪心、下痢・軟便、胃・腹痛 嘔吐、腹部膨満感、食欲不振、便秘、口内炎、口渇、舌炎
血  液 白血球減少注2)、好酸球増多注2)、血小板減少注2)、貧血注2)
精神神経系 幻覚注2) 頭痛、めまい、しびれ、不眠、振戦
その他 関節痛注2)、味覚異常注2) 倦怠感

注2)頻度不明

4.高齢者への投与

本剤は主として腎臓から排泄される(「薬物動態」の項参照)が、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、用量並びに投与間隔に留意し、慎重に投与すること。

5.妊婦・産婦・授乳婦等への投与

(1)妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

(2)母乳中への移行が報告されているので、授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させること。

6.小児等への投与

低出生体重児、新生児及び乳児に対する安全性は確立していない。〔「8.その他の注意」の項参照〕

7.適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

8.その他の注意

動物実験(幼若犬)で50mg/kg、500mg/kgを14日間経口投与した結果、関節異常(上腕骨近位端軟骨に微小水疱あるいはびらん)が認められたとの報告がある2)

[薬物動態]

1.血中濃度3)

健康成人に150mg、300mgを食後単回経口投与したときのトスフロキサシンの薬物動態は以下のとおりである。

投与量 150mg 300mg
Tmax(hr) 2.00 2.16
Cmax(μg/mL) 0.54 1.06
T1/2(hr) 4.85 4.44
AUC(μg・hr/mL) 4.95 8.97
健康成人に150mg、300mgを食後単回経口投与したときの血中濃度の推移

2.組織内移行

(1)扁桃組織4)

150~300mgを3例に単回投与したとき、組織内濃度は130~195分で0.66~1.08μg/gを示した。

(2)喀痰5)

150mgを2例に単回投与したとき、最高喀痰中濃度は2~3時間後にそれぞれ0.31μg/mL及び0.34μg/mLの値が得られ、6~8時間後にも0.20μg/mL前後の濃度が認められた。

(3)前立腺組織6)

150mgを5例に単回投与したとき、組織内濃度は2時間で0.120μg/g、4時間で0.245μg/gを示した。

(4)皮膚組織7)

450mg(分3)を2例に7日又は10日連続投与したとき、皮膚組織内濃度は最終投与後135分、225分で2.5μg/g、1.43μg/gを示した。

(5)その他

女性性器組織8)、胆汁、胆嚢組織9)、耳漏4)、唾液10)、涙液11)、抜歯創10)、関節液12)等に良好な移行が認められている。また、乳汁中へも移行する13)

3.代謝・排泄

健康成人に150mgを食後単回経口投与したとき、24時間までの尿中回収率は45.8%であった3)
また、大部分が未変化体として尿中及び糞中に排泄されるが、未変化体以外に2種の代謝物及びこれらの抱合体が尿中に確認されており、代謝物も含めた24時間までの尿中総回収率は50.7%であった14)

4.腎機能障害者の血中濃度15)

腎機能障害者に150mgを食後単回経口投与したとき、次表のとおり、腎機能の低下に伴い血中半減期の延長が認められている。

腎機能障害の程度(Ccr:mL/min) 血中半減期(hr)
正常者  (Ccr≧80)    3.9
軽 度  (80>Ccr≧50) 4.0
中等度  (50>Ccr≧20) 9.8
高 度  (20>Ccr)    10.5

5.透析患者の血中濃度15)

血液透析患者2例に150mgを単回投与したとき、それぞれ投与3時間後に1.6μg/mL、1.5時間後に1.65μg/mLの血中濃度ピーク値を示し、5時間の透析で透析液中に8.33及び7.31%回収された。

[臨床成績]

国内の医療機関で実施された一般臨床試験及び感染性腸炎研究会で調査された腸チフス、パラチフスでは、総症例3,232例について本剤の効果が検討され、その概要は次表のとおりである。
また、二重盲検比較試験で、呼吸器感染症16)、複雑性尿路感染症17)、産婦人科領域感染症18)、皮膚科領域感染症19)、中耳炎20)、歯科・口腔外科領域感染症21)について本剤の有用性が認められている。
なお、炭疽に関する臨床症例は国内外において報告されていない。

疾 患 群 疾  患  名 有 効 率(%)
皮膚科領域
感 染 症
表在性皮膚感染症 82.1( 32/ 39)
深在性皮膚感染症 87.0(141/162)
リンパ管・リンパ節炎 87.5( 7/ 8)
慢性膿皮症 88.6(132/149)
ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの) 100 ( 4/ 4)
外 科 領 域
感 染 症
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染 86.4( 38/ 44)
乳腺炎 87.0( 20/ 23)
肛門周囲膿瘍 85.7( 18/ 21)
整形外科領域
感 染 症
骨髄炎 86.5( 32/ 37)
関節炎 90.9( 10/ 11)
呼吸器感染症 咽頭・喉頭炎 95.2( 20/ 21)
扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む) 89.6( 69/ 77)
急性気管支炎 84.9(129/152)
肺炎 90.2(111/123)
慢性呼吸器病変の二次感染 77.2(305/395)
尿路感染症 膀胱炎 84.3(601/713)
腎盂腎炎 70.3(109/155)
前立腺炎(急性症、慢性症) 63.6( 7/ 11)
精巣上体炎(副睾丸炎) 100 ( 20/ 20)
尿道炎 96.6(170/176)
胆道感染症 胆嚢炎 85.2( 23/ 27)
胆管炎 66.7( 14/ 21)
腸管感染症 感染性腸炎 95.2(119/125)
腸チフス 100 ( 8/ 8)
パラチフス 100 ( 7/ 7)
産婦人科領域
感 染 症
バルトリン腺炎 96.6( 28/ 29)
子宮内感染 96.6( 56/ 58)
子宮付属器炎 90.4( 47/ 52)
眼 科 領 域
感 染 症
涙嚢炎 66.7( 12/ 18)
麦粒腫 90.0( 54/ 60)
瞼板腺炎 93.9( 31/ 33)
耳鼻科領域
感 染 症
外耳炎 94.1( 32/ 34)
中耳炎 73.2( 82/112)
副鼻腔炎 77.3( 51/ 66)
化膿性唾液腺炎 90.0( 9/ 10)
歯科・口腔外科
領 域 感 染 症
歯周組織炎 81.4( 70/ 86)
歯冠周囲炎 83.7( 41/ 49)
顎炎 85.4( 82/ 96)

[薬効薬理]

1.抗菌作用

トスフロキサシンはグラム陽性・陰性菌に対し、幅広い抗菌スペクトルを有し、その作用は殺菌的である。
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む注3))、大腸菌、クレブシエラ属、インフルエンザ菌、緑膿菌、バクテロイデス属に対して優れた抗菌力を示した22)。また、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)、チフス菌、パラチフス菌に対しても優れた抗菌力を示した23)24)25)。コレラ菌に対するMIC50、MIC90はそれぞれ≦0.006μg/mL、0.05μg/mLであった26)。なお、炭疽菌に対するMICは0.012μg/mL(106CFU/mL接種時)であった27)

注3)CLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute)の判定基準に基づき、Penicillin(Oral penicillin V)に対するMICが2μg/mL以上の場合をペニシリン耐性肺炎球菌と判定した。

2.作用機序28)

細菌のDNAジャイレース及びトポイソメラーゼIVを阻害し、殺菌的に作用する。

3.実験的感染症に対する治療効果

実験的に作成したマウスの全身感染症、皮下膿瘍、骨髄炎、肺炎、尿路感染症、免疫低下時の全身感染症に対し、抗菌力を反映する治療効果を示した22)27)29)30)31)
また、ヒト胎児肺由来の線維芽細胞でのサルモネラ・エンテリティディスの細胞内感染実験において、細胞内移行と細胞内での殺菌力はオフロキサシン、ノルフロキサシンより優れていた32)

4.耐性

黄色ブドウ球菌、大腸菌、セラチア・マルセスセンス、緑膿菌を用い自然耐性菌出現頻度を検討した結果、その頻度は低く22)、また、バクテロイデス・フラジリスの増量的継代法による耐性獲得は低く、MICの上昇は8代継代まで認められなかった33)

*[有効成分に関する理化学的知見]

一般名トスフロキサシントシル酸塩水和物(Tosufloxacin Tosilate Hydrate)

略 号TFLX(トスフロキサシン)

化学名7-[(3RS)-3-Aminopyrrolidin-1-yl]-1-(2,4-difluorophenyl)-6-fluoro-4-oxo-1,4-dihydro-1,8-naphthyridine-3-carboxylic acid mono-4-toluenesulfonate monohydrate

構造式

オゼックス構造式

分子式C19H15F3N4O3・C7H8O3S・H2O

分子量594.56

性 状白色~微黄白色の結晶性の粉末である。

N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、水又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。

融 点約254℃(分解)

[包    装]

オゼックス錠 75:100錠(PTP)

オゼックス錠150:100錠(PTP) 300錠(PTP) 500錠(PTP) 900錠(PTP)

**[主要文献]

1)Sieb, J. P.  :Neurology,50,804-807(1998)

2)社内資料 (関節に及ぼす影響)

3)橋本 茂一  :化学療法の領域, 6 (8), 1694-1705 (1990)

4)河村 正三ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 1341-1353 (1988)

5)那須  勝ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 699-709 (1988)

6)津川 昌也ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 1074-1090 (1988)

7)高橋  久ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 1288-1327 (1988)

8)張  南薫ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 1214-1228 (1988)

9)谷村  弘ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 814-841 (1988)

10)佐々木次郎ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 1488-1507 (1988)

11)矢田 浩二ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 1426-1429 (1988)

12)鳴嶋 眞人ほか:基礎と臨床, 26 (8), 2731-2734 (1992)

13)中村  孝ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 710-726 (1988)

14)田井  賢ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 208-215 (1988)

15)前田 浩志ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 187-194 (1988)

16)藤森 一平ほか:Chemotherapy, 37 (8), 1086-1118 (1989)

17)河田 幸道ほか:Chemotherapy, 37 (5), 646-669 (1989)

18)松田 静治ほか:Chemotherapy, 37 (7), 923-968 (1989)

19)高橋  久ほか:Chemotherapy, 37 (6), 796-837 (1989)

20)馬場 駿吉ほか:耳鼻と臨床, 35 (3), 540-562 (1989)

21)佐々木次郎ほか:歯科薬物療法, 8 (1), 31-56 (1989)

22)藤巻 一雄ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 1-18 (1988)

23)中尾 偕主ほか:西日本泌尿器科, 56 (4), 461-464 (1994)

24)守殿 貞夫  :“16-2, 前立腺炎, 精巣上体炎”, 上田泰ほか編, キノロン薬, ライフ・サイエンス, (1991), P182-188

25)大西 健児ほか:綜合臨牀, 42 (8), 2571-2577 (1993)

26)入交昭一郎ほか:感染症学雑誌, 70 (7), 727-745 (1996)

27)西野 武志ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 68-88 (1988)

28)神山 朋子ほか:あたらしい眼科, 23 (別巻), 3-11 (2006)

29)保田  隆ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 110-115 (1988)

30)五島瑳智子ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 36-58 (1988)

31)山城 芳子ほか:Chemotherapy, 42 (3), 297-304 (1994)

32)Noumi, T., et al.:Antimicrob.Agents Chemother., 34 (6), 949-953 (1990)

33)加藤 直樹ほか:Chemotherapy, 36 (S-9), 59-67 (1988)

[文献請求先]

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