ジェニナック錠200mg

特殊背景患者への適正使用情報をご使用の際の注意
 本情報は、添付文書及びインタビューフォーム掲載の情報に基づいて作成されています。
但し 必ずしもすべての方にあてはまるものではありませんので、情報の利用は、利用者の判断のもと、あくまでも参考としてお取り扱い下さい。


 妊婦への投与 授乳婦への投与 小児への投与 腎機能障害時体内動態
 透析時血中濃度 肝機能障害時体内動態 高齢者への投与


妊婦への投与

【禁忌】
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
【使用上の注意:妊婦、産婦、授乳婦等への投与】
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

国内臨床試験では、妊婦又は妊娠している可能性のある患者に本剤を投与した経験はなく、安全性は確認されていないことから禁忌とした。また、妊娠ラットにおいて胎児への移行が認められている。
器官形成期(妊娠13日目)及び妊娠末期(妊娠19日目)のラットに14C-ガレノキサシン5mg/kgを単回経口投与した結果、投与30分後の胎児中放射能濃度は、13日目が76.5ng eq.ガレノキサシン/g、19日目が76.2ng eq.ガレノキサシン/gであり、本剤が胎盤を通過して胎児に移行することが認められている。
なお、ラットにおける生殖発生毒性試験で、受(授)胎能、生殖能力、胎児及び出生児への影響、並びに催奇形性は認められなかった。また、ウサギでは母動物の摂餌量減少、栄養不良に起因すると思われる流産、早産、胎児体重減少等がみられたが、催奇形性は認められなかった。

 [引用文献]加藤 寛 他:日本化学療法学会雑誌 55(S-1):78-86, 2007
             小崎 司 他:日本化学療法学会雑誌 55(S-1):62-74, 2007




授乳婦への投与

【使用上の注意:妊婦、産婦、授乳婦等への投与】
授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。[ヒト母乳中へ移行することが認められている。]

国内臨床試験では、授乳中の患者に本剤を投与した経験はないが、外国では授乳婦を対象に乳汁中への移行性を検討した試験を実施し(600mg経口投与)、母乳中へ移行することが認められているため記載した。

<参考>乳汁中への移行性(外国人データ)
授乳婦6例に本剤600mgを単回経口投与し、血漿中及び乳汁中薬物濃度の推移から、乳汁中への移行性を検討したところ、乳汁中に分泌されることが確認された。乳汁中ガレノキサシン濃度は、投与0〜6時間後に最高値(約3μg/mL)に達した。その後、乳汁中ガレノキサシン濃度は時間の経過とともに減少し、投与後120時間では1例を除き検出されなかった。投与後24時間までの乳汁中移行比は0.35〜0.44の範囲で一定であった。投与量600mgのうち、120時間後までに乳汁中へ分泌された量は約0.435mg(約0.07%)であり、ガレノキサシンの移行量は高いものではなかった。
※ 承認された用法・用量は「通常、成人においてガレノキサシンとして、1回400mgを1日1回経口投与する。」である。

授乳婦におけるガレノキサシン600mg単回経口投与後の乳汁中薬物移行比
採取時間 (hr) 乳汁中濃度(S.D.)
(μg/mL)
血漿中濃度(S.D.)
(μg/mL)
乳汁/血漿中濃度比(S.D.)
0-6  
6-12 
12-24
 3.0(0.6)
 1.8(0.7)
 0.8(0.4)
 8.9(2.7)
 4.1(0.9)
 2.1(0.3)
 0.36(0.1)
 0.44(0.1)
 0.35(0.2)
  n=6

 [引用文献]Amsden G. W. et al.:J. Clin. Pharmacol. 44(2):188-192, 2004




小児への投与

【禁忌】
小児等
【使用上の注意:小児等への投与】
小児等に対する安全性は確立していないので、投与しないこと。
【使用上の注意:その他の注意】
動物実験(幼若イヌ[3ヵ月齢]、若齢イヌ[8〜9ヵ月齢]、ラット[6週齢])において、関節軟骨障害が認められている。

臨床試験において、小児の患者に本剤を投与した経験はなく、安全性が確認されていないことから禁忌とした。
なお、非臨床試験では、幼若イヌ(3ヵ月齢)の1週間反復経口投与及び静脈内投与関節毒性試験において、それぞれ50mg/kg及び60mg/kgの高用量で関節軟骨障害が認められており、ラット1ヵ月及び3ヵ月反復投与毒性試験、イヌ1ヵ月反復投与毒性試験においても関節軟骨障害の発生を認めた。

 [引用文献]Nagai A. et al.:J. Toxicol. Sci. 27(3):219-228, 2002
             長沢 峰子 他:日本化学療法学会雑誌 55(S-1):34-41, 2007
             社内報告書(DIR070076)
             社内報告書(DIR070077)





腎機能障害時体内動態
透析時血中濃度

【薬物動態:腎機能障害時の血中濃度(参考:外国人データ)】
腎機能正常者、透析を必要としない重度の腎機能障害患者、血液透析(HD)施行患者及び持続式携帯腹膜透析(CAPD)施行患者に600mgを単回経口投与したとき、Cmaxは腎機能正常者と比較し、重度の腎機能障害患者で20〜52%減少した。また、AUCは透析を必要としない重度の腎機能障害患者で51%増加し、HD又はCAPD管理の重度の腎機能障害患者で1.2〜21%増加した。
※:本剤の承認用量は1日1回400mgである。

腎機能障害の程度
(Ccr:mL/min)
例数Cmax注1)
(μg/mL)
AUC注1)
(μg
hr/mL)
T1/2注2)
(hr)
Tmax注3)
(hr)
正常
(Ccr>80)
12.6
[30.3]
136.4
[20.1]
14.4±3.31.00
[0.50, 1.50]
透析を必要としない重度の腎機能障害患者(Ccr<30)10.1
[37.0]
205.4
[36.4]
26.5±6.91.50
[0.50, 2.05]
血液透析(HD)施行患者注4)6.0
[23.6]
138.0
[37.4]
32.7±4.51.50
[0.75, 3.00]
注5)9.2
[24.0]
156.5
[34.6]
24.5±5.00.88
[0.50, 2.00]
持続式携帯腹膜透析(CAPD)施行患者7.1
[26.7]
165.0
[27.7]
28.5±6.52.00
[0.75, 4.00]
注1)幾何平均値[CV%]、注2)平均値±S.D.
注3)中央値[min, max]
注4)600mg投与3時間後からHD実施(4時間)。
注5)HD完了直後に600mgを投与し、投与68時間後からHD実施(4時間)。

<参考:低体重患者>
低体重(40kg未満)の患者でかつ透析等を受けていない高度の腎機能障害(Ccr30mL/min未満)の患者に400mgを反復投与したときのAUC0-24の平均は219μg・hr/mL(計算値)であり、これらの患者に投与するときは、低用量(200mg)を用いることが望ましい。

 [引用文献]Krishna G. et al.:Curr. Med. Res. Opin. 23(3):649-657, 2007
             小林 宏行 他:日本化学療法学会雑誌 55(S-1):144-161, 2007




肝機能障害時体内動態

【薬物動態:肝機能障害時の血中濃度(参考:外国人データ)】
肝機能正常者及び軽度、中等度又は重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類A、B又はC)に600mgを単回経口投与したとき、Cmaxは肝機能正常者と比較した場合、中等度又は重度の肝機能障害患者でやや低下したが、軽度の肝機能障害患者では低下がみられなかった。また、AUCは肝機能正常者と比較した場合、軽度、中等度又は重度の肝機能障害患者で有意な変化はなかった。
※:本剤の承認用量は1日1回400mgである。

肝機能障害の程度例数Cmax注1)
(μg/mL)
AUC注1)
(μg
hr/mL)
T1/2注2)
(hr)
Tmax注3)
(hr)
正常11.0
[29.0]
113.0
[25.8]
11.8±1.51.13
[0.50, 3.00]
軽度
(Child-Pugh A)
9.9
[18.9]
131.3
[45.7]
17.4±5.81.17
[0.75, 3.00]
中等度
(Child-Pugh B)
8.3
[17.5]
108.6
[14.1]
20.2±6.81.25
[0.50, 2.00]
重度
(Child-Pugh C)
7.0
[1.4]
113.9
[37.1]
16.3±2.60.63
[0.50, 0.75]
注1)幾何平均値[CV%]、注2)平均値±S.D.
注3)中央値[min, max]

 [引用文献]社内報告書(DIR070054)




高齢者への投与

【使用上の注意:高齢者への投与】
本剤の臨床試験成績では、高齢者(65〜94歳)において認められた副作用の種類及びその発現率は、非高齢者(18〜64歳)と同様であったが、一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の一般状態に注意して投与すること。

国内臨床試験における副作用の発現率は、高齢者及び非高齢者の間で差は認められていない。しかし、一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため、高齢者に本剤を投与する場合は一般状態に留意して投与するよう注意を記載した。

高齢者における副作用及び臨床検査値異常の発現頻度(国内臨床試験)
  例数
(例)
 副作用発現例数(%) 臨床検査値異常
発現例数(%)
合計 702  132(18.8)  211(30.1)
年齢(歳)      
  <65 451   82(18.2)  121(26.8)
  65≦ 251   50(19.9)   90(35.9)
  〔75≦    86   22(25.6)     32(37.2)〕

 [引用文献]小林 宏行 他:日本化学療法学会雑誌 55(S-1):144-161, 2007